<WOWOWサッカーゼロ通信09/10/16>
この1週間、サッカー界はアルゼンチン一色だ。先週末は最下位ペルーを相手に前半0-0。後半何とか先制点を奪うが、70分過ぎから降り出した豪雨と共にリズムは狂い、90分にまさかの同点ゴールを浴びる。2連勝しか道はなかったアルゼンチンにとって万事休すかと思われたが、後半ロスタイム、奇跡の勝ち越しゴールが決まったのだ。
この試合でゴールを決めたのは、これが代表初出場となるイグアインと、35歳、実に代表は10年振りとなるパレルモの2人のFWだった。
首の皮一枚繋がったアルゼンチンは、最終戦、宿敵ウルグアイのホームに乗り込んだ。ラプラタ川で隔たれた隣国同士の一騎打ちは、文字通り勝った方がW杯進出を決めるサバイバル。
ウルグアイは伝統の3バックでメッシ、イグアインを密着マーク。堅守速攻で宿敵を迎え撃つ。一方のアルゼンチンは、マラドーナ監督の気紛れか、ペルー戦で一人気を吐いたアイマールをベンチに下げて試合に臨んだ。
戦前の予想通り、イエローカード8枚が飛び出す乱戦となるが、試合はウルグアイが支配する。アルゼンチンは、本来CBのエインセとオタメンディがSBに入ったことで、ボール回しで後手を踏んだ。しかしウルグアイの拙攻にも助けられ、何とか0-0を死守。そして後半75分、遂にマラドーナが動く。何と5分間で立て続けにDFを2枚追加投入するのだ。そして極めつけはメッシの交代。かつて〝神〟として崇められていたカリスマは、いつしか「逃げ切り」という俗学を身に付けていた。
アルゼンチンは生き残った。何はともあれマラドーナは結果を出した。大一番での思い切ったFW起用、そして天下分け目での大胆な逃げ切り作戦。〝神〟のみぞ知る采配は、来年W杯にもう一つのエンターテインメントを提供してくれそうだ。
★Star File 358 マルアン・シャマフ モロッコ/ボルドー/FW パワ:4 スピ:4 テク:4 パス:1 芸術:3 男前:5 一言:ムラ王