一昨日に入院し、2回目の夜をどうにか越えることができた。

なぜそんなに大袈裟なのか?


一昨日に遡る。

ビューン


前置検査から3時間も待たされて診察室に入った僕と妻。

最初はグッタリな感じで主治医の話しを聞いていたが、最後にはビシッと決断をした。

すると今度は緊急入院の手配がされて、病棟へ案内される。


そこから更に2時間待って、ようやく処置室へ通される。

排液バッグの取付処置を担当するのは主治医。

基本的には信頼しているが、処置・手術の腕前については把握してない。

と言うより情報がない。

大体、呼吸器内科医って言っているんだから、どれ程の手技経験を積んでいるやら?


局所麻酔の注射を打たれてからは、不安な気持ちをなだめつつ、早く終われ、無事に終われとひたすら祈る。

処置はあっさりと成功。

終わってから看護士が話すには、主治医がこの処置の名手との定評があるそうだ。

そういう事は、始まる前に教えて欲しかった。

まあいいだろう。






晴れて管付きのヒトになった僕。

息苦しさが徐々に軽くなってくるのを実感して、妻と一緒に喜び合った。

妻は面会時間の終了間際まで居て、帰っていった。


それから少し経ち、車椅子介助で移動して寝る前の歯磨きをしていたとき、急に息が苦しくなってきた。


ヤバイ❗️


心臓バクバク。

息ハアハア。

今回はその強化バージョン‼️


すぐにベッドまで車椅子で戻して貰った。

そして酸素マスク(チューブ)装着。

コレ生まれて初めてのヤツ。

でも息苦しいのからは逃れたい。

ベッドの上でしばらくは姿勢を変えずに吸い続けた。


ジッとしていれば、だんだんと楽になるけれど、咳の発作が出ると振り出しに。

慣れない状況に戸惑っているうちに消灯時間がやってくる。

自分なりに息の吸い方や身体を動かし方を工夫しながら、身体を横たえて眠る体勢に。


息に痰が混じる


痰を出そうとして咳


咳が続いて吐気


吐きそうなのを耐える


しばらくは立膝で様子見


身体を横たえる①に戻る


これを十数回繰り返し、いい加減に嫌気がさしてきた頃に、尿意を感じた。

それを使い慣れない尿瓶で受け止めたとき、既に限界だった。


このまま行くと俺死ぬわ


股間には剥き出しの☆彡と尿瓶。

その姿勢から1ミリも動けない。

激しい息遣いで肩が上下するのに、少しも楽にならない。

酸素チューブは途中からカップ状のマスクへ変更されている。

この姿のまま息絶えることを覚悟しつつ、ナースコールを押した。


そして、すぐには状況を理解して貰えないと思いつつも、駆けつけたナースに「助けて」と訴えた。

その声はもしかしたら、声として届かなかったかも知れない。


しかしここは入院病棟。

気がつくと、尿瓶は離れた所へ☆彡は手荒な感じで仕舞われて、ナースは何度も血圧と酸素飽和度を測りに来ていて、酸素供給は5L/minに上げられていた。

右手の血管には点滴のポートが取り付けられ、点滴が開始されている。


ただ体力の続く限り、絶えるだけ。

その姿勢を変えないで。

朝まで頑張ろう。

朝まで頑張れば何とか助かる。

「死にそう」と「生きそう」との間を朝に向かって綱渡りしている。

そんな気分だった。