とある記事でスロージューサーとブレンダーを登場させたところ、どんな機械なんだという反応があったので、軽く違いを説明する。
ジューサーと言えば、昭和生まれな読者の中にはジューサーミキサー、あるいは単にミキサーを思い浮かべる方がいるかと思う。
これは容器の内側に鋭い回転刃が仕込んであって、材料を容器に入れて蓋をし、回転刃を高速回転させて材料を細かく砕くものである。
街中の生ジュースを出すジューススタンドで見掛けるヤツといった方が早いかも。
実は生の野菜果物には、様々な酵素が含まれている。
酵素は、熱を受けたり、酸素に触れたり、酵素反応が進んでしまった後では、酵素としての能力(酵素活性)を失う。
これを失活という。
生きた細胞から取り出された酵素は、その様な環境に晒されるために、ジューサーミキサーでは酵素を充分に活かすことができない。
これに対してスロージューサーは、間隔が徐々に狭くなる通路に材料を案内し、低速回転による石臼の様な仕組みで圧搾して、液体分と繊維質とを分離するものである。
その構造ゆえに、スロージューサーでは酵素活性を失うことが抑えられている。
酵素ドリンクなどと呼ばれる商品は、この様な背景から大量生産が難しく、高価になっているものと思われる。
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ブレンダー。
これはジューサーミキサーと同様の回転刃を備えており、その回転刃が専用容器に対してアタッチメント式になっていて、別の回転刃に取り替えることで様々な調理シーンに使えるもの。
ハンドブレンダーはその中でも小柄なもので、材料を入れる容器と回転刃とを固定する構造はない。
すなわち、本体の回転刃が付いている側とは反対側の取っ手部分を片手で持ち、回転刃の側を容器の中にに突っ込んで使う。
このため、専用容器の他に調理中の鍋に突っ込んで使うことも可能なのが利点である。
ハンドブレンダーを購入したときのポイントが三つある。
一つ目は軽いこと。
店頭で片手で持ってみて、重過ぎると感じるものはNG。
二つ目は回転刃のカバーの首部が継ぎ目のない構造であること。
継ぎ目があると、清潔を保つために手間がかかるので。
三つ目は中継ぎ式であること。
ハンドブレンダーは一般のブレンダーよりも小柄ではあるものの、長さ方向の占有スペースが収納の弱点となり易いから。