時は抗がん剤投与の第1クールに遡る。

入院病棟の四人部屋で同室になったピーター。

ピーターはケニアからやって来た留学生で、喉の腫瘍に対する放射線治療のために入院していた。

彼は日本語が得意ではなく、また反対に英語が得意な患者や医療スタッフが周りに居ないものだから、最初は無口だった。

しかし、ぎこちなくも片言の英語で話し掛けていると打ち解けてきて、そのうちに彼の方からも話し掛けてくるようになった。


そんな彼が語った独自のがん対策。

こちらの英語力が不十分な為、彼が語った全てを理解できたとは言い難いが、彼の説に依るとこうなる。

がんの原因は身体の中に溜まった毒素であり、それを体外に排出することで体調は良くなる。

その為に、野菜が持つ抗酸化力を利用する。

具体的には、ビーツを筆頭にほうれん草、ケール、ニンニク、ブロッコリースプラウト、胡瓜などをスロージューサーで搾り、酵素が失活する前に飲むこと。

さらに、ベリー系などビタミンCを多く含む果物も役に立つ。

食べ物で立ち向かえ!

Food Fight!

彼が作ったというスペシャルな野菜ドリンクを、彼が勧めるままに飲んだ。

苦くて辛くて強烈だったチュー


巷間でがん対策と喧伝されるニンジンジュースを試したことがあったので、スロージューサーは既に家にあった。

しかし、飲めないものを作ったところで始末に困る。

そこで退院後に早速、ニンジンジュースのレシピをベースにビーツや他の野菜を加えて作ることにした。


ところでスロージューサーでは、ドリンクの量に比べて相当な量の搾りカスが出る。

これを見た妻が、勿体無いからと冷凍保存していたが、ここで問題発生。

毎日出る搾りカスで冷凍室はすぐに一杯になってしまった。

相談して、有効活用を試すサンプルにニンジン部分だけを一定量保存し、残りの搾りカスは諦めて捨てることにした。

そんな経験を乗り越えて、また材料の組合せもおいしく続けられる様に何度も見直し、遂に我が家のレシピが完成した。


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使うのはスロージューサーブッブー

ではなく、ハンドブレンダー

ブレンダーで作るスムージーの方が繊維質による整腸効果が見込めるし、何より搾りカスの始末に困らないのが助かる。

ただし、繊維質が消化器系に負担となる程の衰弱状態ならば、始めのうちはスロージューサーを使った方が良いと思う。


材料(二人分)

カゴメラブレ(乳酸菌飲料) 80

人参🥕 輪切りで5㎝幅程度

キウイ🥝 1

ビーツ こぶし大の1/4

季節の果物(バナナ🍌、びわなど) お好みで

チアシード 大さじ1を前夜から水戻ししておく






①人参とビーツはみじん切り、キウイはサイの目切りにする

②ブレンダーの専用容器にラブレを投入

③人参を始めに1/3程度加えてブレンダーで潰し、そこに残りの人参を加えてさらに潰す

④キウイを加えて潰す

⑤ビーツを加えて潰す

⑥季節の果物を加えて潰す

⑦二つのグラスにチアシードを分け入れる

⑧専用容器の中身をグラスに注ぐ


繊維質が多くて固くなり過ぎたときは、別途準備してあるりんごジュースを足して調整する。

これを始めてから、二人とも便通が毎日快調になった照れ