ロシアは今では、「共産主義による一党独裁」は放棄したようだが、最初に共産主義革命を起こした旧共産主義国であることは間違いない。
そして、中国は、未だに共産主義国といえるだろう。政府以外はそうは見えないかもしれないが。。。
世界史をまなんでいるときに不思議に思ったのは、どうして、「商人」の国が共産主義になったんだろうということである。
中国人が商人として優れているということは、日本でも有名だと思う。華僑と呼ばれる中国系は世界中どの大きな都市にもいるといって過言ではないし、どこの都市にも、チャイナタウンはある。中国人は商業で成功をおさめている人も多い(そうでない人もいるが)
他方、ロシアは古くから毛皮貿易で栄えてきた歴史があり、商業で財をなした人も多い。ユダヤ系が商人として優れているのはご存じのかたも多いと思うが、ヨーロッパでは、ロシア商人のこすからさはとても有名らしい。(だから、ユダヤ系ロシア人はとっても商人向きかもしれない)
商人は利益を求める。
これは、多くの国が、革命によって「近代化」する原因になった。
商人たちは、お金を出して「実行部隊」を雇い、自分たちに都合のよい社会にする。
日本の明治維新も「実行部隊」は薩長の下級武士だが、商人たちの「寄付」のおかげであることは間違いない。すでに、江戸末期、武士たちは金欠のため支配階級としての対面を保持することすらままならなかった。貨幣経済の発達と商業が栄えたことが、明治維新の影のエンジンであることは、まちがいないところだろう。
では、共産主義を支援する商人たちは何を求めたのだろうか。一見、私有財産制が崩壊すると、商人たちがもっとも損するはずである。
しかし没収された財産は国家が運営する。
その運営を任すといった裏取引があったら・・・、他の革命より、「特定の」商人たちにとっては、莫大な利益が生じるはずである。他の商人との信義を裏切ることにはなるが。
そうかんがえると、「商人の国」で共産主義がはびこった理由がわかるような気がする。
そして、共産主義革命によって、「利益の移転」が生じた後は、その利益を分ける相手は少なければ少ないほうがいい。
だいたいどこの共産主義国も革命に成功したあと、共産党内で殺し合いが行われ、一人の人間(スターリン、毛沢東、金日成、チャウシェスクとか・・・)が現れて、後はユートピアとは程遠い個人崇拝の国となる。利益を独占しているのは、おそらくそいつだろう。
共産主義は政治思想の皮をかぶった、私利私欲による国ののっとりだと思う。
そして、それを隠すための、国民の思想弾圧も共産主義には欠かせない。
とすると、共産主義(社会主義、主体思想も含む)の過程はこんな感じだ。
① まず、現行政府を徹底的に批判する。この批判も良く聞いてみると、あらさがしで、「こうすれば良いといった代案はまったくない。これは、日本の共産党も同じで、まったくやっていることに変わりはないのだ。ただただ不満をあおっているだけだ。
どんな政府であれ、それなりに限界がある。政治というのは人間のつくった仕組みなのだから、完全無欠であることはない。しかし、共産党(名称は違ってもそれ系の政党)は、現行政府が万能であるかのように、欠点をえぐりだして批判する。
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② これを聞いて、もっともだと思い、権力を与えるという間違いを国民がおかす。
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③ 一旦権力を与えてしまうと、「理想の政府」のふりをして、おもいっきり、私利私欲にふける。邪魔者は容赦なく消す。何が起こっているか、わかったころには、もとの自由な世界にもどることはできない。
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④ ③の状態が継続し、それをごまかすための更なる嘘と詭弁が続く・・・。
共産主義・社会主義は、資本主義と対峙するなどと持ちあげられてきたが、いささか過大評価だったように思う。