さすが谷口悟朗監督というべきか、なかなかどうして面白い。ノリ、クセのあるキャラクターなど前作『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』を思い出させる作風ですが、今回はオリジナルロボット作品であり、SFアニメとして新しい世界観を作りつつ、お仕事アニメとして昇華されています。
《物語》
舞台は時空転移に必要なオリハルト鉱石を採掘する宇宙空間。女学生マヤは惑星連盟アカデミーでは宇宙地質学科で主席になるほど優秀だが、彼女の論文に目を付けたキンズバーグ教授に利用されたうえに捨てられる。
さいわいエスカベイト社に拾われますが海賊まがいの会社であるのに加え、教授に罪を擦り付けられて指名手配。戻る場所を失ったマヤはエスカベイト社にスカウトされて働く、というもの。
《I(アイ)マシン》
作中に登場するロボットはIマシンと呼称されている。全長18メートルの人型作業マシンで、人体の骨格が再現されている。そして重要なのがマインドトランスシステム。人の意識をデータとして抽出し、Iマシンのアーカイブに転送させることで、生身の肉体と同様の運動性能を実現。さらに感覚機能を制御することで高度な超精密作業を可能としている。
システムの利点はそれだけに留まらない。意識をメカに移すことが出来るため、肉体を安全な場所に残して、宇宙空間といった極限の環境でも人命を気にせずに作業できるのだ。
もちろんこれには作業中に肉体の方が危険な状態に陥るリスクがあり、最悪肉体を失った場合、エスカベイト社のイドのように意識だけがIマシンに残されることになる。しかし逆に言えば、Iマシンに意識が保存されているかぎりは肉体を失っても生き続けることが出来る。つまり不死の実現である。
さらに第2話ではレアケースとして全く別のリスクが2つ示唆されています。アイマシンの開発者であるケイン・アリスガワは、何らかの原因で意識をIマシンから戻すことが出来ず、生身のほうが全ての記憶を喪失し、全く別の人間になる可能性を示している。また人格交換もありうる。第2話で描かれたケイン・アリスガワはこうしたことが原因で全く別の人間になったと推測できる。
この第2話でケイン・アリスガワの過去とイドが描かれたことは今後の伏線ではないかと思ってしまいます。もしかしてこの2人は何か関係があるのでは…?
『攻殻機動隊』のように高度な肉体の義体化とネット接続によって魂の所在が不明瞭となり、生命の意味が変質した世界観とは異なりますが、似た部分がありつつも新しい世界を描いていると言えるでしょう。
シリーズ構成は黒田洋介で、谷口監督とのコンビは16年ぶり。さらにキャラクター原案が村田蓮爾というのも注目。
いまは愉快で癖のあるエスカベイト社のスタッフとともに困難な採掘に挑むマヤを描きつつ、伏線を張っている印象ですね。
彼女の成長とともにどんな物語が描かれるのか。
楽しみにしたいと思います♪( `・ω・´)ゞ