客車の連結が外れる事故がおきてしまい、沢山の乗客を救うために、自ら命を捨てて犠牲となった永野信夫の最後が、あまりにも衝撃的です。信仰というのはここまでの力があるのかと深い感銘を受けました。ですが一方で、この永野信夫が、人生を通して、キリスト教に目覚めていく様子が、とても興味深かったです。まだまだキリスト教が浸透していない明治の日本において、キリスト教を当初は嫌っていた永野信夫でしたが、さまざまな人との出会いを通して、キリスト教の信仰に目覚めていく様子が丁寧に描かれており、信仰の尊さを感じました。