(舟の街)人生で徹底的に参ってしまった人が、たどり着けるというその名も「舟の街」。この舟の街でしばらく暮らした後に、「もう帰ってもいいかなあ」と思えるようになったら、元いた自分の世界に、自然と戻れるといいます。「舟の街」で元気を取り戻し、元いた世界でもう一度生きて行くのです。思うに、現実の世界でも、生きていくためには社会の厳しさを乗り越えていかなければいけません。とてつもなく大きな壁にぶつかるなどして、極度に疲れてしまったときに、このお話の「舟の街」に相当する逃げ場があると救われるなあと思いました。