ヘイスケもコウスケも、それまで育ててきたかけがえのない唯一無二の大切な環境から抜け出し、新しい世界へと勇気を持って一歩踏み出します。おそらく人にとって「成長」とは、そのように一歩踏み出すことの繰り返しなのかもしれないと思いました。あれほど嫌だった地元を離れて、単身東京で1年を過ごしたヘイスケは言います。「1年も俺、すげえ無駄に過ごしたな」。でも、自分が本当に帰りたいところは、人生をかけて少し遠回りしないと見えてこないものなのかもしれません。ヘイスケとコウスケの成長が眩しいとても暖かいお話でした。