中学生のあと一年 | ゼファオス~アラカンライダー~

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ゼファーな日々とバリオスな日々とたまに仕事の日々

先日の朝のバス


時間通りに着いたら

横道から早足で歩いて来たのは

中学生のミキちゃんです


乗ってくるなり

「人の事ずっと見るなや、変態!」


「遅れて来てなんちゅー事言うねん、てか見られてるん意識してたんや」


「そんなん分かるわ!なんで見るねん」


「なんでって…フツー見るやろ」


「あ、ミキが可愛いから見とれてたんやな?」


「あー……そうやな、うん」


「いやいや返事すんなや…」


「可愛いミキは休みに入ったら化粧するんか?」


「ミキは化粧なしでも可愛いからせんよ」


「あぁ…なるほど」


「ニキビも可愛いし…想い、想われ…な、想われニキビの方が多いし」


「重いニキビちゃうのか?」


「コッチ想われやろ?」


「ん?まぁいいか」(←思いが通じんかった)


「それよりさぁ…なんで○○から乗ってくる男の子乗ったら老犬さん無口になるん?」


「だってミキの好きな子やろ?緊張するやん」


「なんでやねん!父親の立場か!」

「ミキが緊張するトコやん」


「ミキ照れてるだけやんか、今日も乗るかなぁ」


「卒業したで」


「え?もうそんな時期かぁ…」


「卒業する前の日にコクられた」


「ほぉ…なんて答えたん?」


「断った」


なんでや!


「なんちゅー声出すねん!」

「もう卒業やもん」


「そうやなぁ…ミキもあと一年やしなぁ」


「そやで、もう会えんくなるで」


「ホンマやなぁ…」


「会いにきてもいいんやで」


「なんでやねん、ミキが帰って来るやろ」


「土日は帰ってくるよ」


「まぁ一年先のしかも学校受かったらの話やけどな」


「受かるわ!だから今のウチにゴハンつれてったれや!」


「ん?まぁ…またな」


「ミキ、とれとれがいい」


「遠いわ!」


その時、たまたま降車する利用者さん


「足元気をつけてゆっくり降りてね」


って言うと


「だからミキにもそんな風に優しく言えっていつも言うてるのに!」


「バァちゃんとかは足元オボツカンから焦らせたらアカンねん」


「ミキかて慌ててコケるか分からんやん」


「コケてしまえ」


「な!なんて事を!ちょっとみんな聞いた?この運転手さん酷くないですか?」


「おいおい、他人様を巻き込むな」


「大丈夫、みんなミキの味方やから」


そう言い残して彼女は降りて行きました


その後、乗ってるオジィさんに


「アンタも大変そうやな…」


と、ボソっと言われました