難関のミキちゃんの乗るバスに当たりました
新人さんにとっては
初めての道なので老犬の運転です
『おはよう、今度バスに乗るYさんや』
『Yです、よろしくお願いします』
『おはようございます』(←え?)
『この兄さん パソコンの達人やから なんでも聞いたり』
『え?あぁ システムエンジニアしてました』
『なんか スゴない?』
『なんでバスの運転手なんやろな』
『ホンマや』
それから 彼女は読書に没頭し
しばらく静かな車内
ニャロ~ 初対面なんでネコかぶってるな…
そう思って老犬も黙ってました
が……
ふと横を見ると 視界に入る彼女の顔
『なに見てるん?』
『老犬さんが ちゃんと仕事してるか見てんねん』
『人に教えてんやから ちゃんとするわ!』
『アンタ怪しいねん、見張っとかなアカンねん ミキ 優しいからな』
『優しいか どうかは他人が決めるもんや』
『あ、お母さんもそう言うてた』
『ほれみい』
『でも ミキは可愛いし優しいやろ?』
『はいはい、可愛いし優しいよ』
『だから オレにも優しくしたれ』
『老犬さんはいいねん キショイし』
『どこがキショイねん おっちゃんかて昔は中島健人みたいやったんや』(←足の裏とか似てたかも)
『そういうトコがキショイねん!』
と
やはり最後はネコの皮が剥げた彼女でした