後期ラスト2回 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

昨日は大学で、後期のテーマである「デウス・エクス・マキーナ」について、ほぼ語り終えたzephyrです。
「デウス・エクス・マキーナ」は、私が独自に確立したミステリー論であり、日本人論です。
島田荘司先生の「本格ミステリー宣言」から影響や情報を得ていますが、デウス・エクス・マキーナに関して同様のことを論述している方は、現時点ではたぶんいないだろうと思っています。
世界的に見たときの物語の発祥から論じ、結果的にミステリーの論旨にも合流しているところが、ユニークなところで、なぜ人が物語を必要とするのか、なぜ日本人はかくもミステリーを愛好するのか、といった疑問への自分なりの解答を導き出しています。

私の講義を取っている生徒は、190人くらいいるはずなのですが、実際には講堂には100ちょっとというところか。
しかし、真面目に聞いてくれている生徒さんも決して少なくはない。
昨年末の講義アンケートの中には、講義内容を「深いです」などと評してくれる生徒さんもいた。
昨年よりは構造的にも内容的にも、しっかりとした講義にはなっていると思います。自分自身、毎年考えが深まっているので。
毎年、同じ事を喋っていればOK。という心境にはほど遠いです。
つまりは、未熟ということですね。テキストである「デウス・エクス・マキーナ」も、今書けばさらに内容の濃いものにできたはずなのです。

生徒さんには「日本人とデウス・エクス・マキーナの関わりについて述べよ」というのを、最終課題のプリントとして配布していますが、面白いのはその課題の文言で検索して、このブログに入ってきている者が数名いること(答えなんか、書いてねーぞ)。
彼らがこのブログに来たら、大学では決して語っていない、知られざる私のもう一つの顔についても知られてしまうのですが(占星術師としての)、まあ、それも良いでしょう。
講義で占星術のことなんか話していないし。
それはそれ、これはこれ。

来週は最終講義日。
「乱歩、正史、清張」。
この三人の読まれ続ける理由について語ります。