その一、二の用意は急ぐ必要はありません。
ゆっくりと、あせらずに、順序を立てることなのです。その為には、
一、自分の力量の判断が正しくなければならぬ。
二、手段方策が一と釣り合って居なくてはならぬ。
釣り合ふと云ふことは、十の的と一の照門との一直線の上に第二の照星が合致せねば鉄砲も命中せぬ様に、手段方策に無理がないか狂っていないかの判定が大切です。
この判定には正しい批判者が必要です。
本人だけでは希望的観測が強いものですから、無理をしたがる。
一、二が正しくないと着手早々に、三、四に故障が出て来ます。
四、五でまだ引返すことも出来ませう。
七、八の頃ではもふ仕方ない。やって終へになります。
これでは処置の方法もありません。
泥棒にも3分の理ありとも申します。
善いことことなら、一、二さへ用意出来たら必ず「神様」が働いて下さいます。