公式予選総合結果4位(1分52秒559)
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ
前戦では予想外の展開でアクシデントに巻き込まれ、掴みかけた勝利を逃したLEXUS TEAM ZENT CERUMO。セパン、菅生と連続ノーポイントに終わり、シリーズ争いを考えるとこの第5戦から始まる後半戦では、もう取りこぼしは許されない。
迎えた第5戦は伝統の鈴鹿1000km。一時はレース距離が短縮されていたものの、昨年から再び1000kmというシリーズ最長距離の難戦として復活した中盤戦の要だ。このレースウィークに向け、#38 ZENT CERUMO SC430は菅生戦後の富士合同テストでマシンをさらに熟成。必ずや表彰台、さらには勝利を狙うべく体勢を整えて鈴鹿サーキット入りした。
早朝から気温が上昇、30℃を早々に突破する中、土曜の午前9時20分から行われた公式練習。まずは立川がコクピットに乗り込んだ#38 ZENT CERUMO SC430だが、いつものようにセッションがスタートしても序盤はピットで待機する。このいつものスタイルが奏功したというわけでもないのだろうが、S字でGT300車両がグラベルにストップし、セッションは午前9時29分に赤旗に。
午前9時35分の再開後、ピットを離れた立川は計測1周目を2分00秒372の9番手で終えると、翌周には一気に1分53秒057をマークしいきなりのトップに躍り出る。翌3周目をクールダウンラップとした立川は、さらに翌周にプッシュ。1分52秒777と、53秒台でポジションを争うライバル勢を置き去りにする。
トップタイムを刻んだ立川は、ここでいったんピットイン。セットアップの修正などを行うと、再びピットアウト。午前9時58分に#38 ZENT CERUMO SC430は1分52秒708へとさらにタイムを上げ、トップの座を確固たるものとする。
この後、午前10時04分には立川からステアリングを引き継いだ平手がコースイン。ピットイン&アウトを行いながら周回を重ね、セットアップとタイヤ評価を行う平手も、1分53~54秒台の安定したラップを刻んで行く。午前10時35分に1分53秒193という自己ベストタイムをマークした平手から、混走セッション終盤に、再びステアリングは立川に委ねられることに。
トップタイムに居座ったまま、混走セッションを終えた#38 ZENT CERUMO SC430。午前11時10分から行われた10分間のGT500専有時間帯も立川がコースイン、さらなるセットアップの熟成に取り組んだLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、惜しくも#1 REITO MOLA GT-Rの逆転を許してトップタイム獲得はならなかったものの、この公式練習を僅差の2番手という好位置で終え、午後のノックアウト予選に臨むこととなった。
気温35℃、路面温度47℃と、いっそう暑さの増した午後2時。GT300のQ1に続き、GT500のQ1セッションが始まった。ここで#38 ZENT CERUMO SC430のステアリングを握るのは平手だ。
午後2時15分にタワーからGT500ボードが提示されるも、他のライバル勢同様ピットで待機した平手は、残り8分となってようやくコースイン。ゆっくりとタイヤを温めると、まずは計測1周目を1分59秒344とする。
計測2周目に好アタックをみせた平手は、1分53秒226で2番手につけると、さらにファイナルラップに猛プッシュ。1分53秒058へとタイムアップも、ライバル勢のタイムアップにより惜しくもポジションは3番手という結果に。それでも#38 ZENT CERUMO SC430はQ1を3番手で終え、順調にトップ8台に許されるQ2進出を果たす。
迎えたQ2は午後3時のスタート。Q1を終えた平手のコメントから、セットアップに修正を加えたLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、立川にポールポジション獲得の期待をかけることとなった。
12分間と短いQ2セッションながら、他の陣営同様タイミングを計っていた立川は、出走8台中ラストとなる午後3時05分のコースインで、午後3時07分に#38 ZENT CERUMO SC430は計測ラップに突入。最初の計測ラップを1分59秒445とした立川は、続く2周目に1分52秒559をマークし4番手に浮上も惜しくも翌周はセクタータイムで前のラップを上回ることはならず、そのままピットへと帰還。結局#38 ZENT CERUMO SC430は4番手という結果でQ2を終えることとなった。
思ったようなバランスが得られず、不完全燃焼の予選となった#38 ZENT CERUMO SC430だが、明日の決勝は173周という長丁場の1000kmレースだけに、2列目ならば充分表彰台は射程距離にある。波乱の展開となることの多い1000kmだけに、着実な戦いをすることでさらなる好結果を持ち帰ることも可能と、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは高木虎之介監督以下、すべてのスタッフが気を引き締めて明日の決勝に臨むこととなる。
ドライバー/立川 祐路
「走り初めからフィーリングは悪くなかったのですが、Q2に向けて行ったアジャストが結果的に裏目に出てしまったかもしれません。ただ、それでも4番手ですし、Q2でうまくいかなかったとはいえ、いろいろな状況を考えればまずまずの位置なんじゃないかと思います。明日は1000kmで先は長いですし、ここがチャンピオン争いの正念場なので、なんとしても頑張らないといけませんね」
ドライバー/平手 晃平
「朝の感じからすれば、もうちょっと予選で前に行けるんじゃないかという思いをみんなが持っていたと思いますが、僕がQ1で走った段階でそれなりのタイムは出たものの、少しバランスが良くない傾向があったので、そのあたりをQ2に向けて調整して行ったものの、それが行き過ぎたのか立川さんのアタックではセクター2と3でフィーリングが良くなかったようです。明日はフロントロウの2台が速いかもしれませんが、なんとか粘り強く走って表彰台に上がりたいですね」
監督/高木虎之介
「最後のQ2にセッティングを変えて行ったのですが、それがちょっと今ひとつだったかもしれませんね。フロントロウの2台が速いのでポールポジションは難しかったとは思いますが、うまく行けばもうひとつ、ふたつ前のポジションが獲れたんじゃないかと。ここ2戦ノーポイントで終わっていますので、明日はなんとしても確実に表彰台に上がっておきたいところです。長丁場のレースで、いつも以上にピットの回数も多いですが、しっかりと着実にこなしつつ、しぶとく戦います」