★Hitotsuyama Racing 第3戦レースレポート!! | ZENTsweeties オフィシャルブログ Powered by Ameba

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6月15日 公式予選


例年通り強い日差しが照りつける中開始された公式練習。第1~2戦はリチャードがセットアップを決定
し、その後都筑が決勝レースを意識してロングランを担当していたが、このセパンは都筑の経験が少ないことも有り、都筑主体でセッションが進められていった。だが、その都筑は昨年旧型マシンで自分自身が記録したタイムすら上回ることが出来ず、エンジンのパワー不足を訴える。Audi R8 LMSは熱によるパワーダウンが顕著であり、この症状が早くも発生してしまった。このパワーダウンに全く太刀打ちできない都筑は10周ほど走行した時点でピットインし、一旦リチャードに交代。


マシンを暫くクールダウン、そしてタイヤを交換したこともあり、リチャードは何とかタイムアップを果たし2分7秒866を記録。さらにタイムアップを果たすかに見えた翌周、クラッチの異変を感じたリチャードは緊急ピットイン。クラッチの破損が判明し、交換を余儀なくされたため、2時間後の公式予選開始までにマシン修復を間に合わせることを最優先に、その場で公式練習を断念することを決めた。午後4時30分から開始される公式予選。開始5分前、Q1担当リチャードがマシンに乗り込み準備するものの、マシンのリヤセクションは未だに組み上がらず。「予選終了5分前にコースインできれば、1周はアタックできるから」と決して諦めようとしないリチャードだが、メカニックの奮闘空しく、マシンがジャッキダウンされたのと同じタイミングでピット出口はクローズされてしまった。嘆願書の提出により決勝レースへの参加は認められ、24台中23番手グリッドが与えられたが、クラッチへの不安、熱によるパワーダウン、セットアップ不足と、多くのネガティブな要素を背負ったまま決勝日を迎えることになった。



6月16日 決勝レース


前日同様マレーシアらしい強い日差しの中、約67,000人の観客を迎えた決勝日。午後2時50分、決勝前の
ウォームアップが開始され、#21 ZENT Audi R8 LMS ultraもスタート担当の都筑とともにコースイン。し
かし、都筑は「シフトアップが上手く出来ない」ことを無線で告げ、早々にピットイン。またしてもマシン
はセッション中にピット内に押し戻されてしまった。ピット出口閉鎖までになんとかトラブルを解決した
い、そんな思いでマシンのリヤセクションをチェックするメカニック、そしてデータを解析するエンジニ
ア。だがトラブルの原因は特に見当たらず、過去の経験から「熱により電気的なエラーが発症してしまっている。」と断定。


監督の鬼木は「このままではスタートできても、早々にストップしてしまう可能性が高
い。症状が悪化するようであればそこでレースを諦めなければいけない。」ことを都筑に告げて、グリッド
に送り出した。午後4時にスタートした決勝レース。幸いなことに、シフトトラブルはフォーメーション
ラップでは陰を潜め、#21 ZENT Audi R8 LMS ultraと都筑もクラス24台中23位から無事にスタート。前
方を行くNissan GTR 2台、Audi、Ferrariとのバトルを展開するが、ストレートが遅いAudiではオーバーテ
イクするところまでは至らず、序盤から我慢のレースを強いられることに。だが、GT500を交えたバトルが
始まると、都筑は経験を生かししっかりとポジションアップ。20周目にはクラス17位までポジションを上
げて、リチャードに交代。コースインしたリチャードの前方には同じタイミングでピットインした
#48Nissan GTRの千代選手が現れ、数周に渡りテール・トゥ・ノーズのバトルを展開。自己ベストを更新
しながら千代選手を追い詰めるリチャードだが、ストレートでは簡単にその差を引き離されてしまい、千代
選手に軍配が上がった。


その後、#2 McLarenの高橋選手を数周のバトルの末にオーバーテイクし、14位までポジションを上げたところでチェッカー。完走が難しいことを事前に知らされていただけに、決して満足の出来る順位ではないものの、相次ぐトラブルを乗り越えて完走したマシンを前に、チームスタッフからは笑みが零れた。