全国生活指導研究協議会(全生研)

全国生活指導研究協議会(全生研)

The Japanese Society for Life Guidance Studies

第62回全国大会、京都(KINKI)大会の中止について

新型コロナウイルスに係る対応で、会員の皆様には、それぞれの職場・地域で大変なご苦労とご心配をされていることと思います。

全生研常任委員会では、新型コロナウイルス感染拡大が続く中、今年の全国大会、京都(KINKI)大会について、京都支部と連絡を取り合いながら検討を重ねてまいりました。

その結果、大変残念ながら今年度の全国大会は中止せざるを得ないという結論に至りました。おもな理由は以下の通りです。
 
(1) 新型コロナウイルス感染が広がり収束が見通せない現状の中、全国大会を開催した場合に参加者の中から感染者が出る可能性を拭えないこと。

(2) 会場校(平安女学院)からは、状況によっては会場を提供できない可能性が大きいとの連絡が入っていること。

(3) 京都市では、京都市教育委員会から「現職教員は10人以上の会議への参加はしないように」との通達が出ているので、実行委員会や各種会議の開催も難しく、十分な準備ができない状態であること。
  
この状況を受けて、全生研常任委員会は全国大会の今年度の中止案をメール会議による全国委員会で提案し、承認されました。

【決定事項】
2020年度の全国大会(京都・KINKI大会)は中止とする。

あわせて今後の全国大会は、2021年 京都(KINKI)大会、2022年 沖縄大会とする。

2020年4月19日
全生研常任委員会

全生研全国委員及び研究全国委員の皆様
 
ここ数日の新型コロナウィルス感染拡大の状況の中で、東京でも感染者が増加しております。そのような現状の中、常任委員会では、5月9日、10日の二松学舎大学でのセミナー及び全国委員会を開くことは難しいと考え、中止を決定いたしました
 
ただ、セミナーで予定していた基調提案の学習は何らかの形で保障したいと考えており、全国委員会につきましても、何らかの方法を考えて皆様の意見を伺う機会を作りたいと考えています。
 
なお、8月の全国大会については、引き続き現地とも話し合いながら進めていきたいと考えています。
 
ご理解、ご協力よろしくお願いいたします。
 
全生研書記局長 猪俣修
全生研会員および関係者の皆様へ(メッセージ)
 
全国一斉休校要請をどう受けとめるか、
今・これからできることは何か
 
2020年3月10日
全国生活指導研究協議会常任委員会
 
 安倍首相は、2月27日の新型コロナウイルス感染症対策本部の席上で、「全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、3月2日から春休みまで臨時休校をおこなうよう要請」すると発言し、文部科学省は翌2月28日付けで「新型コロナウイルス感染症対策のための小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業について」とする、事務次官通知を全国に向けて出しました。
 突然の要請を受けた学校現場は、混乱の中、卒業式の内容変更や学年末の内容の調整、入試への対策など、さまざまな対応に追われています。全国の現場からは複雑な思いが数多く聞こえてきます。
 今回の要請については、各方面から様々な問題点が指摘されていますが、私たちは、子どもの指導に直接関わっている立場から、「今回の要請をどう受けとめ」、「今、これからどんなことができるのか」について焦点を絞って提起したいと考えます。
 
今回の全国一斉休校の要請をどう受けとめるか
 全国一斉の休校要請は、各地域・学校の実状や、教育の営み、学校と社会のつながりを考慮したものとは言えません。新型コロナウィルス感染拡大防止のためには休校という判断はあり得るでしょう。しかし、政府が真に危機感を持って新型コロナウィルスの対策にあたっていたら、学校現場や関連する社会の混乱を視野に入れ、休校の可能性を含む通達を、もっと早い時期に出せたのではないかと思います。全国一律一斉にする必要もなかったかもしれません。
 こうした、対応が、子どもたちから大切な時間を突然奪ってしまった面は大きいのではないでしょうか。卒業・進級の時期と重なり、学習していない単元も含めた、たくさんの課題プリントを持たされ、遊び場や交流の場となる公共施設の多くも閉鎖されるなど、子どもたちにストレスや不安を抱えさせている可能性もあります。複雑な家庭事情を抱えている子どもの健康や安全も心配されます。
 このような中で、子どもや保護者、地域の実情から自主的に判断し、休校開始を遅らせるなど、自前の方針を打ち出した自治体や学校が、全国には多数あることも忘れてはならないと思います。 
 
今、私たちが考え、実践していきたいこと
1)子どもや保護者の声をもとに

 首相も、文科相も今回の休校要請は、「要請に法的拘束力はない」「各学校や地域で柔軟に判断を」としています。法的には当然のことです。子ども・保護者に直接責任を持つ私たち教職員は、目の前の子どもたちや保護者の思いや要求を聞き取り、今からでもできること、出来そうなことを職場の仲間や保護者とともに考え、知恵を出し合い、声をあげていきたいと思います。子どもの声を捉え、保護者と連帯しながら、学校長への要請、教育委員会への要請、自治体への要請・要求を積極的に出していきましょう。教育は私たち国民のものであることを職場の教職員や保護者とともに確認し合いましょう。
 
2)大人や教師、そして子どもたちが、生活や学校、社会を見つめ直す機会に
 先に指摘したように、複雑な事情を抱える家庭、共働きや一人親の家庭にとって、今回の休校措置は、大きな困難を生むものとなりました。低学年の子どもをもつ保護者、障がいのある子どもをもつ保護者にとってはなおさらです。仕事を休まざるを得なくなった保護者の生計も直撃しています。自宅待機をしている子どもたちの生活も不安定なものになり始めていないでしょうか。それらの様子を職場でも語り合いつつ、本来学校で何を大事にすべきだったのか、改めて捉えなおしていきましょう。弱さ・苦しさを抱えている子どもへのケア的な配慮や動きなどは必要とされます。学校の対応としてできること、地域として動けることを探りつつ、小さな実践を積んで、子どもたちや保護者の不安に関わっていきたいものです。
 また、子どもたちの思いや声を聞き取り、今回の混乱を子どもたちの「学び」の機会として捉え、子どもたちが自分たちの生活と社会、そして学校の在り方を見つめ直す契機にするとともに、自分たちの学習や生活に対する願いや要求を、大人たちにどう伝えていくかを考えるチャンスにしたいものです。
 
3)現場の声を集約し、今後に生かしたい
 現場で起きていること、起きたこと、子ども、教職員、保護者の声を集約し、今後の教育に生かせるようにしたいものです。急な要請の中でも、子どもたちのために工夫したこと、それに対する子どもたちや保護者の反応、非日常的事態の中で、今まで見えていなかった学校の良さや問題点、今後の指導に生かせそうなこと等々、貴重な証言が数多く寄せられるのではないでしょうか。サークルや支部での学習、全生研メール等での交流は大事になります。積極的に発信し、共有していきましょう。そこには今後の生活指導に生かせる教訓がたくさんあるものと思います。
 
 新型コロナウィルスの感染状況はまだ不明な点が多く、今後どのように推移するのかは流動的ですが、やがて、新学期が始まります。子どもたちにとって、3月がいきなり失われたことの影響は少なからずあります。今回の事態から得た教訓をもとに、子どもたちへのケア的実践を含めて、どのようにしたらよいのか、教職員や保護者とともに考え合い、準備を進めておくことも大切なことではないでしょうか。新学期に学級や学年、学校として子どもたちとをどのように迎えるのか、4月にとどまらず長期にわたる方針を持って構想し、子どもや保護者の声を、カリキュラム編成や学校づくりに反映させる契機にもしていきましょう。