犯人像の考察
2人組の不良説
事件発生当時、長岡京市内の不良グループのKとM(当時26歳と28歳)が、Aさん(43歳)、Bさん(32歳)が殺害されたと思われる時刻直後に、殺人現場となった奥海印寺の裏山から慌てたように下山してきたとの目撃情報がありました。
更に2人の不良少年のうち1人は、空手の心得があり、度々奥海印寺の裏山をサイクリングで訪れていたとの情報や長岡京殺人事件の後、急に仕事に対して真面目になるなど怪しいと思われる行動も多くあり重要参考人となっています。2人の不良少年は警察による取り調べを受けていますが、確たる証拠はありませんでした。
25~30歳前後の男性
また、別の目撃情報によると被害者が奥海印寺(おくかいいんじ)の裏山に入山してから約10分後位に25歳~30歳くらいの男性2人が奥海印寺(おくかいいんじ)の裏山へ入山していったといいます。
男性2人は白いシャツにジーンズのようなズボンを身に着けていました。ラフなスタイルでとてもハイキングに来た人には見えなかったといいます。しかし、この男性2人の詳細や身元は不明のままです。
年齢的にも上記の不良ともつながってきますね。
40代の作業服を着た男性
長岡京殺人事件が発生した前年1978年には事件発生時期と同じ位の時期に、奥海印寺(おくかいいんじ)の裏山の竹林でワラビ採りをしていた主婦に40歳~45歳くらいの男性が「奥さんワラビは採れますか?」と声を掛けてきました。
声をかけてきた男性は身長が170cmくらいで作業服を着ていました。そして、主婦に声をかけた時、この男性は長さ30cmほどの包丁を手に持っていたといいます。実は、事件が発生する以前にこのような声掛けをする事案が現場付近で発生していました。
絞殺された女性の夫説
長岡京殺人事件の被害者である明石さんのご主人も怪しい人物とされました。被害者の明石さんのご主人は長岡京殺人事件の後に保険金が手に入るとすぐさま新車を購入しています。また、明石さんが殺害されてまだ日も浅いうちから新たな恋人を作ったとされています。
水野さんのご主人は長岡京殺人事件の後、保険金やお香典を操作の足しにしてほしいと京都府警へ寄付の申し出をしています。同じ被害者家族でも正反対の行動に明石さんのご主人に疑いの目が向けられました。しかし、確固たる証拠はなくあくまでも疑惑で終わっています。
タケノコ窃盗の犯人説
長岡京殺人事件が発生した奥海印寺の裏山の竹林は「たけのこの里」と言われるほどたけのこが収穫されることで有名なところです。長岡京殺人事件の数年前からたけのこ泥棒が頻発していました。
その手口は、タケノコを掘り返す事はせず、地上に出た部分だけを包丁で切り取って帰るという特徴的なものでした。
長岡京殺人事件が発生した後、1年間ほどそのようなたけのこ泥棒の被害はなくなりました。このようなことから、このたけのこ泥棒が長岡京殺人事件に関与しているのではといわれています。