鈴木幸江スピリチュアルカウンセリング

今年の8月1日に私の父が亡くなりました。83才でした。

 

ちょうど1年前の11月、父はあまりにヒマだからと言って、我が家の動かなくなった家電や壊れかけた家具を修理に来てくれていました。

その帰り道に突然体調が悪くなり、翌日にホームドクターであるクリニックで診察を受けたところ、すぐに大学病院を受診するよう紹介状を渡されました。

翌日、私も同行して大学病院を受診、緊急入院となり、医師より肺がんと告知されました。

 

それから嵐のような日々が始まって。

父はあっという間に逝ってしまいました。

 

 

父は歯科技工士でした。

総入れ歯や部分入れ歯や歯に詰める金属などを作る仕事です。

ぴったりと吸い付くような総入れ歯、装着した時に嚙み合わせが狂わない義歯、それは何ミクロンの細密な世界。

それを石膏の模型からフルオーダーで作り上げる医療系の職人です。

娘が言うのもナンですが、父はかなり腕がよく、有名人や著名人の入れ歯をたくさん作りました。

手先の器用さといったら、それは異常なほどでした。

父の30代・40代は高度成長期、歯科技工士の業界で言う「黄金世代」。

忙しくて忙しくて眠る暇もないほど。

父は働いて、働いて、81才まで仕事をし続けました。

そして、60年間共に働いた取引先の歯科医の先生が亡くなり、不本意ながらとうとう仕事を辞めたのです。

それから2年で他界。

父は、たくさん働いて、家族を養い、私を大学まで出してくれて、自立させてくれました。

 

 

お陰様で、父が息を引き取った後も、霊となった父とは交信できるので、さほど喪失感は強くありませんでした。

亡くなった日、葬儀の日、納骨の日、それぞれに父と話ができました。

父は、かなりの時間を母のそばで過ごし、時々私のところに来て話し、そして納骨の後に天国へ旅立って行きました。

 

そんな毎日の中で、不思議なことが度々起こりました。

 

まずは、実家の洗面台の陶器の部分に入ったヒビを父がセメントで埋めて直したのですが、それが突然割れて、再起不能となりました。

 

次に、妹の歯に入っていた金属が取れてしまいました。もちろん父が作ったもの。

仕方なく妹は近所の歯科医院に治療に行って、作り直してもらいました。

 

次には母の入れ歯が割れてしまい、これまた作り直しになりました。

 

さらに、私の部分入れ歯が外れてしまい、歯科医院で接着し直してもらいました。

 

父が作ってくれた義歯は、過去、どれもはずれたり壊れたりしたことが無かったのです。

それがこんなに立て続けに修理となるとは。

 

そして先日、父が接触不良を直してくれたフードプロセッサーが壊れてしまい、とうとう再起不良となりました。

 

何でも、作ったり、修理したりした父。

そんな父が亡くなってからの約3ヶ月、少しずつ少しづずつ、父が作った物や修理した物が壊れていったのです。

 

父が触った物から、父のエネルギーが失われていく。

そんな感じなのです。

 

私にとっては、これが父の喪失感となりました。

 

この世から、父のエネルギーがだんだん無くなっていくのを感じていく日々。

それが思いのほか淋しいのです。

心にこたえるのです。

これは私特有の感じ方なのでしょうけれど・・・。

 

こんな話をこれから少しずつ書いていこうかな、と思っています。