魚雷戦ゲーム | 全日本東京倶楽部バンド

魚雷戦ゲーム

“大人買い”という言葉がある。というか昔はなかったけど最近は市民権を得たようでたいていの人には通じる。要は子供が小遣いで一個ずつコツコツ買うな比較的安価な玩具をまとめて箱買いするようなことだと認識している。言外に“大人げない”っていう意味も含まれているよね。

おいらなんかは貧乏育ちだからやっぱり“大人買い”には抵抗があって、仮面ライダーの指人形いりキャンディー(一個100円)を買うとしてもせいぜい三個がいいところだ。まとめて買うのはコレクターとしては当然の行為だろうけど、コレクターとしての末席を汚しているおいらでもコツコツ集める楽しみってのはある。やっぱりまとめて手に入れちゃうと一個一個への愛着が薄れると思う。昔のおもちゃはそれこそぶっ壊れるまで遊び倒したし、レコードなんかも擦り切れるまで聞いたもんだ。これは最近のいろんなことに当て嵌まると思うし、うちの子供たちを見ていてもそうだけど、“もったいない”とか“物事を掘り下げる”とか“想像力で補って遊ぶ”とかいうことをじっくりと教えていかなければならないと思ったりする。

話がそれたが、“大人買い”には“昔、手に入れられなかった玩具を大人になってから買う”という意味で使ってもいいと思う。子供の頃への郷愁が含まれている“大人買い”なら肯定したい。おいらの最近の“大人買い”はエポック社の「魚雷戦ゲーム」だ。子供のころ近所の友達の家にあったこのゲームはおいらの大好きなゲームで、彼の家(誰だったかは忘れた)に行ってはこのゲームで遊んだもんだ。それが昨年に再発売になった。絶版になっていたのが驚きだが、その再発売のニュースを見てそれまで記憶の彼方に埋もれていたものが蘇ってきた。もちろんすぐに買いました。これ“大人買い”だと思う。ちょっとリニューアルされていたりしたが、ほとんど昔のままのスタイルで感激した。長男(5歳・保育園)の友達が大勢遊びに来たときにこの魚雷戦ゲームをめぐって大騒ぎになっていた。まだ5歳だとこのゲームのルールどおりに遊ぶというのは難しいが、ケンカになるほど白熱していた。名作は永遠なり。
自分はというと「玉」とか「戦艦」とか小さいアイテムがなくならないかヒヤヒヤしながら見ていた。
“大人買い”のコレクターと大して変わらないのかも?