パシフィック・リーグのプレーオフ | 全日本東京倶楽部バンド

パシフィック・リーグのプレーオフ

いよいよパシフィック・リーグのレギュラーシーズン順位決定戦が佳境に入ってきた。3度目となるプレーオフだが今回は過去2年とは大きく状況が違っている。おととし、去年と白熱した理由は3位争いによるプレーオフ出場権を巡る戦いか、1位のチームが5ゲーム差をつけて1勝のアドバンテージを得られるかどうかの争いであった。いずれにせよレギュラーシーズンの1・2位の順位には関係なかったわけで、だからこそ独走したホークスがリーグ優勝出来なかったことが問題視された。この問題を解決する手段として、セントラル・リーグが主張したリーグ1位がリーグ優勝という方式は正しい方向性だと言える。とりあえずリーグ1位のチームはリーグ優勝という栄光は手に入れることが出来るのだから。今年もどのような結果になったとしても制度に対する異論は出るだろうし、もし正論があるとしたらそれは“プレーオフはやらない”ということだろう。しかしながら過去2年の盛り上がりに味を占めたパ・リーグにしてみれば、もう後戻りは出来ないし。今シーズンはたまたま三つ巴のペナント争いになっているわけであって、これをセントラル・リーグから見ればプレーオフがあればまだ楽しめるのになあってことになるだろう。来年からはセ・リーグもプレーオフを導入することに決まったわけだが、プレーオフ、日本シリーズを盛り上げるためには、レギュラーシーズンと日本シリーズは別に考え、日本一がNo.1なんだということを徹底しなければならない。一番望ましい結果はジャイアンツが3位からの逆転日本一だろう。そうすればこの制度は一気に定着する。

まあ来年の話はおいといて、今年のパ・リーグが過去2年と違うのはすでにプレーオフ進出の3チームは決定していてその中で順位争いをしている点である。各チーム残り5試合になった時点で1ゲーム差内にひしめいているわけだから、各チーム最後の最後まで全力を振り絞って勝負するだろう。ポイントは2位がいいのか1位が有利なのかというところだ。これが1位がリーグ優勝ということであれば、とりあえず優勝を目指すのだろうが、過去2年はいずれも2位のチームがプレーオフで逆転している。もっとも戦っている選手・チームにしてみれば“わざと2位狙い”なんてことは出来ないだろうけど。また今年からは1位のチームには1勝のアドバンテージが与えられる。その一方、1位のチームは2・3位プレーオフの期間は試合がないのでここの調整が難しいと言われている。1勝のアドバンテージと1週間のブランク。今年のように最終戦まで死闘が繰り広げられるような展開であれば、1位のチームに与えられる休養がプラスに働くような気がするのだが。