戦う太極拳続編。
太極拳で実戦名人と言えばこの方です。
馮志強老師 です。
馮志強老師 は 陳発科老師 の 関門弟子(最後の弟子)です。
陳発科老師 の功夫は北京でも話題になり、陳式太極拳を世に知らしめました。
陳発科老師 が套路で足を地面に踏み込むと、建物の窓が揺れたと言われています。
自分が少し聞いた話では、陳発科老師 の太ももを思いっきり蹴ると、蹴った者が吹っ飛んだと聞きます。
当時の北京では徒手最強と呼ばれ、数々の実戦の逸話があります。
馮志強老師 は 陳発科老師 の晩年の功夫を学びました。
そしてこの 馮志強老師 は 近代気功の父 とも呼ばれる 胡燿貞老師 の弟子でもありました。
胡燿貞老師 は 戴氏心意拳 を収めており、馮志強老師 には 陳発科老師 と 胡燿貞老師 がお互いに研究した成果を 馮志強老師 に伝えたとされています。
馮志強老師 の 太極拳は正式には 陳式心意混元太極拳 と言います。
心意の文字が入っているのは 胡燿貞老師 の影響と思われますし、以前の陳式に比べ架式が高いのは、 陳発科老師 と 胡燿貞老師 がお互いに研究した結果だと言われます。
ちなみに 近代気功の父 と言われる 胡燿貞老師 ですが 站椿 を 王向薌老師 に学んでいたことはあまり知られていない事実です。
馮志強老師 の小指に服が引っかかると、人が木の葉のように飛んで行ったそうです。
太極拳の面目を守る、実戦名人でもありました。
馮志強老師 の 陳式心意混元太極拳 は日本でも学ぶことができます。
馮志強老師 推手
現代の陳式太極拳四天王の筆頭 陳小旺老師 です。
現代の陳式の伝人ですので色々な動画が残っています。
日本にも学習者がいます。
激しい発勁動作がある 陳式の二路
日本では有名な 王樹金老師 です。
日本に初めて本格的に中国武術を伝えた方と言われています。
泣く子も黙る 張占魁老師 の弟子です。
中国の武術が なんぼのもんじゃい と当時の日本の武術家が 王樹金老師 に挑んだ逸話が残っています。
王樹金老師 の腹を 日本の武術家が、手加減なしで殴ると言ったルールだったようですが、殴った日本の武術家の手首が折れたそうです。
きっと動画のような状態であったと思います。
王樹金老師 は 太極拳 形意拳 八卦章掌 の内家三拳を収めました。
そして 站椿 を 王向薌老師 に学びました。
王樹金老師 の武術は日本にも根付いています。
王樹金老師
現代の呉陳比武 太極拳VS総合格闘技 である。
太極大師:雷雷 総合格闘技:徐暁冬 の戦い。
雷雷は中国の十大武術師範の1人と位置付けられ、楊氏太極拳の創始者 楊露禅 の継承者になったと紹介されたらしい。
楊露禅が行ったとされる 雀不飛 という秘伝の技(ハトが飛ぼうとして脚を踏ん張る瞬間に、その力を消失させて飛ばせなくするという秘技)を行えると豪語し、西瓜の表面を押さえると、表面には何ら変化がないのに、中身の果肉は破壊されと豪語していたらしい。
では結果は、動画をご覧ください。
雷雷 VS 徐暁冬
この試合は相当話題になり、伝統的な中国の武術を侮辱した(メンツを潰した)と言う事で 徐暁冬 は相当ひどい目にあったらしい。
しかし、現実は現実である。
実は中国の武術の大敵は昔から西洋格闘技で、こっぴどくやられたれ歴史があります。(映画 イップマン などを見てください)
特にボクシングとレスリングは大敵でした。
実際には勝ったり負けたりであったでしょうが、どんな武術もそれを習えば勝てると言うことではありません。
実際には強い人が、強いと言う現実があります。
どのように強くなるかそれは、その人が何を選び、どのように修練するかそれ次第で、流派の優劣はありません。
そしてこの辺りから相当マニアックな世界に入ってきます。
皆さん、頑張って付いてきてください。
陳式太極拳が陳清萍に伝わり、さらに和兆元に伝わり 和式太極拳 と呼ばれるようになりました。
発勁動作が無いと言われていますが、名人を輩出しています。
陳式から出ていますが独特の風格があります。
一時期は日本でも教えてみえる方がみえましたが、今はどうだろう?
非常に良い太極拳だと思います。
和式太極拳套路
この推手の動画は非常に良い動画だなと思います。
非常に参考になります。
力学的にやられてしまっているのがよく分かります。
感覚が正しく力になっているのがよく分かります。
和式推手
さらにマニア度は深まります。
上級者レベルです。
皆さん、頑張ってついてきてください。
楊式系で別流派を立てた 石明老師 です。
一時期、大変話題になった方だそうです。
自分には、正直分かりません。
気に関する要求が非常に高かったそうです。
独特の身体操作があり、禅密気功とも共通する部分があります。
非常に興味がありましたが 鬼籍 に入られました。
〇〇太極拳 石明老師
石明老師
石明老師 とも関係があった 李和生老師 です。
老六路の伝人でもあります。
李和生老師 の系統は日本でも学習してみえる方がみえます。
気功と弊習して伝えてみえる方がみえます。
太極拳の真骨頂、推手の真伝は日本にも伝わったか?
推手が無ければ太極拳の真伝ではありません。(気功面だけであれば套路だけでも効果が有ります)
套路と推手はどちらが欠けても太極拳ではありません。
李和生老師
そしてこの老師は誰だろう。
老六路の伝人でもあるらしい。
何より恐ろしいのが、実戦名人の 馮志強老師 が押し込まれ、 李和生老師 も押し込まれている。
とても気になる、確かに体格は抜群だが、両老師の反応を見る限り、体格だけでは無い感じがする。
有名ではないと思うが、恐ろしい人いるものである。
いよいよ、最上級に突入です。
ついてきている人はいますか?
触れずに人を飛ばす 凌空勁 です。
楊式系の太極拳より出ていると聞いたことがあります。
凌空勁
本当かどうかは分かりません。
一定の条件を満たせばあるかなとは思いますが、100%誰にでも有効ではないと思います。
よって、武的に使えるかと言えば ? です。
このような技術には否定的な武術家も多いのも事実です。
最後に大脱線です。
日本の方で、もはや、太極拳の人ではありません。
大東流合気道と言う、マニアが聞いても混ざっていて微妙な名の流派で、口は災の元 を地でいった人です。
触れずに倒す触れ込みで 大変な事になってしまいました。(動画参照)
柳龍拳
実際に試合をしたら、ボッコボコにされました。
こうなると何の説得力もありません。
合掌。
試合(死合に近いかも)
触れずに人を制御する技術、日本では遠当て、気当て、なんて呼ばれています。(昔の話が色々伝わっていますし、るろうに剣心などでも出てきます)
参考に取り上げましたが、私は目指していません。
一つ間違うとやばい事になります。
しかし、気感には敏感になりたいと思います。
最後の方は、あまりにもマニアックになってしまって申し訳ありませんでした。
確実に言えるのは、武術であろうと、なかろうと、健全な身体、健やかな心は、何をするにしても大切だと言う事です。
健全な身体、健やかな心があれば、おかしな行動や、考えにはならないと思います。
以上、戦う太極拳でした。
以上