Amazonミュージックでゴダイゴの「銀河鉄道999」が聞きたくて「銀河」と検索して聞いていた。
そうしたらリピート再生がoffになっていたせいで次の曲が流れてきた。
なんだかよく分からないヘンテコで、それでいてかっこいいイントロだった。
ボーカルの志村正彦が歌い出した瞬間、なんとも言えない不思議な感覚が頭を襲った。
雷に打たれたような(実際雷に打たれたことは無いが)そんな感覚があった。
間違いなくこの曲は今まで聞いたすべての曲の中で一番好きなのだと、これから聞く曲のどれよりも好きなのだと気づいてしまったのだ。
フジファブリックという名前は聞いたことのあるものだった。
少し調べたら銀の匙2期EDや山田孝之のドラマの主題歌を担当していた。
実は上の銀河はそれぞれ四季をモチーフにした4つの曲のうちのひとつだったようで、春は「桜の季節」、夏は「陽炎」、秋が「赤黄色の金木犀」、そして冬が「銀河」となっている。
全部好きだが銀河が一番だ。
フジファブリックの良さは、聞いていて疲れないところにあると思う。
それは彼の歌が手放しに上手と呼べる代物ではないことも大いに関係していると感じる。
クセのある声、伸びきらない歌い方、すべてが僕の好きなところをついてきた。
銀河もそうだった。
かっこいいイントロ、半ば読経のような歌い方、気持ち悪い転調、そのすべてが銀河という曲を構成する全てで僕の好きな全てだ。
しかし残念なことに志村正彦は2009年12月24日に死去している。
この事実を知ったのは数曲聞いたあとだったが、やはり悲しかった。
志村正彦があと20年生きていたらどんな歌を歌っただろう、などと思ってしまう。
フジファブリックは志村正彦が死去したあとも新体制で活動を継続している。
メジャーデビューからの期間で考えれば、実は志村正彦がいたころのフジファブリックよりも今のフジファブリックの方が活動期間が長いのだ。
僕は今のフジファブリックも嫌いではないが、本当に好きなのは志村正彦だったんだと思う。