三方一両損 | ゆうゆうねこの感想ブログ

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内容は、本などの感想です~~

(追記しました)

 

大岡裁きの話です。

 

 

左官の金太郎は3両を拾います。

そして、さぞ困っているだろうと落とし主の大工の吉五郎に届けます。

 

しかし、吉五郎は「落としたものなどもう自分のものではなく受け取れない」

と受け取りません。

それが江戸っ子というものなのだそうです。

 

カチンときた金太郎は大家に訴えます。

すると大家もまた「こっちが親切に返しに行ったのに受け取らないとは」

と怒って奉行所に訴えることとなりました。

 

結果3両に大岡越前が1両を出し、金太郎吉五郎それぞれが2両ずつもらうことでおさまりました。

 

つまり金太郎は3両もらえなかったので1両損し、

吉五郎もまた3両もらえなかったので1両損し、

越前も1両出したので損している、というのです。

 

でもよく考えてみるとこの中で損しているのは吉五郎だけですよね。

 

金太郎は何もせずに2両もらえたのだし、

越前の1両は「経費」として認められそうです。

 

意地っ張り。

 

でも、どこかで帳尻が合うでしょう。

もしかすると、宣伝効果で大工仕事の注文が増えるでしょう。

 

追記:

またまたよく考えると、大工は3両を落としているのだから

2両帰ってきたのはやっぱり得なのかもしれません。

おかみさん、よかったですね。