私は
今まで
数えるほどしか
しかも片手で足りるくらいしか
母の日のプレゼントを
渡したことがありません。


というのも


たまに渡すと

「こんなもんいらんがな」

「甲斐性もないくせに
こんなことするな!」

「いらん金使うな」

あるいは無視!


これが母の反応💧


受け取り下手の母だとはいえ

正直なところ

心は折れます💧


だから

たまにプレゼントしては
悲しくなって

またしばらく(10年くらい)

なにもしない

そんな繰り返しでした


しかも

選ぶ時は

母にいちゃもんつけられないように

フツーなカーネーション

母が叱らない値段のものを
(高くないもの)

選んで
ボロクソ言われてきたのですが


今回は

そういうのを
とっぱらって

カーネーションでもなく

私がときめいた花

高くても関係なし



花屋さんの入り口で

ひときわ
可愛らしく
輝いていた
このベゴニアを渡しました


そして
いざ母の元へ


その時
母の友達が来ていたのですが

そんなことも
お構いなしに
渡すとね


母は

やっぱり

ありがとう

って言いません

いえ

言えないのです


母の瞳を見ると

たしかに潤んでる


母の友達から

「ありがとう 言わんかいな」

って言われたら


さらに潤んで言えない


その母を見て


私は

たとえ

ありがとうの言葉がなくても


母の気持ちが伝わってきて

私はそれだけで十分でした


帰りの車の中でも

自分自身に向かって


「よー頑張ったな、私」
「渡しに行ってよかったな」って

私は私を労うことができました



その数日後も

母は

「もうあんな事にお金を使うな」

って言ってましたが


その声はとても優しく

母の愛が溢れていました


おしまい