私にとっても「こころの書」というべき本があります。人生の道しるべ。
この本に出会ったのは高校生の頃でした。
それまで私は本、活字というものが苦手で新聞もテレビ欄しか見ないようなヤツでした。
小さい頃の読書感想文は、あとがきを読んでひたすら原稿用紙を埋めるという、なんとも小憎たらしく、要領のいい悪ガキでありました。
そんな私が本を大好きになったきっかけをくれたのがこの「天の瞳」でした。
当時、実家で購読していた新聞の小説欄に連載されており、うちのおかんがとってもいいわよと勧めてくれたのです。
主人公が大好きな子どもであること、方言が関西弁で親しみがあることから次第に読み勧めていくうちにすっかりファンになったのであります。
作者である灰谷さん(ザンネンながら数年前に亡くなられている)はもともと教壇に立っていた方でこの方の作品は結構よみましたが、子どもが主人公になるお話がほとんどです。
「天の瞳」も倫太郎という少年の幼年時代から少年時代へ向かって、それを取り巻く人々(これがみんな個性的なんですわー)とのふれあいについて描かれているものです。
人として、当たり前のことが意外と人間うまくできなかったり、忘れてしまったり、
いざ言葉にできなかったりするもので、
倫太郎が成長する節々でそういった心に響くフレーズがたくさん出てくるので
ついつい私の癖である「dog-ear」だらけになるのです。
※さすがに人から借りた本は折り曲げませんよぉ~(笑)
この本は「dog-ear」だらけ。
もう数え切れないくらい読み返してるんだけど「dog-ear」のいいところは以前自分が好きだったフレーズにしるしがついているので、読み返すたびに
「ああ、やっぱりここわたし好きだわ~」
と再確認したり、
以前はなんとも思わなかった場面が、また読んでみると心に深く残ったりして
更に「dog-ear」は増えていくのでした。
この主人公である倫太郎のじいちゃんっていうのが仏さんみたいな人で、倫太郎にいいこと言うんですわ~!
そんなじいちゃんの言葉(幼年編1)から少し抜粋。
「少し人と話すときでも、ちょっとのやりとりでも、おまえはおまえの心を全部、心の目ェをみんなその人に向けんとならん。少しのことなら少しの心を向けるとよいなどど考えてはならん。」
「知識を説く職人にろくな仕事師はおらん。知識とは、それをぐるぐる回して、知識を知恵に変えた職人がほんとの仕事師なんだ。」
とか、まあ前後の話がないと意味が分からないとこありますけど・・・・
あくせく毎日過ごしていると、人って割合大事なこころを忘れがちになると思うんですよね。
それをこの本はいつも思い出させてくれるのです。
そんなに本はたくさん読んでいないけれど、これまでも、これからも間違いなく私のイチバンの本である!と断言できる作品なのでした~

