少しずつ春はその色合いを加速して、やわらかな暖かさを肌に浸透させてくれる
気温の変化にそんな心地、ここのところ随分と急に暖かくなった
陽射しの優しい透明な手に撫でられる草花たちは心なしか伸びやかに見える
寒い冬を乗り切った命たちの小さなメロディーがじんわりとそよいでゆく
てんとう虫はチロチロとした歩みで健気に生きる
人間から見れば小さな歩幅だけど、でも、てんとう虫にとってはそれが十分な歩みであり、それがてんとう虫にとっての精一杯の生きること
そこには大きいも小さいもない、立派も卑小もない、生きることはみな宇宙と同じだから
春になってきた
ウグイスの鳴き声が春を告げる歌をこっそりと俺に教えてくれる
息をして、心臓の鼓動を感じて
鼻歌まじり、日々を軽やかにスキップ
大丈夫、大丈夫、大丈夫だ
うん、大丈夫
雲行き怪しい時でさえ、最終的には大丈夫
時には悲しみや悲嘆もあることだろうが、それでも大丈夫
大丈夫なんだよ
全ては
OK
ミスター・ジョンソン、あんたのギターと歌は遥か彼方は1936年と1937年から俺のマイルームに響いてやって来る
そのタイムリープの過程に実に様々な情感と歴史の遍歴が…そのブルースの秘術に隠れている
今年の春はロバート・ジョンソンが俺のサウンドトラック
OK、春を迎えていつでも新しく生きよう