アシュターヴァクラ・ギーター ~15.澄みきった気づきの空間~ | ぽっぽのブログ

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綴ることなく綴りゆき、やがて想う果て、彼方へ消えゆく定めの声か



学んできた道が何であれ


心の澄んだ人は


自己を実現するに至る


世俗の者たちは


一生かけて求めつづけながら


いまだに途方に暮れている





感覚に囚われなければ


あなたは自由だ


囚われれば


あなたは束縛される


これを悟れば


あなたは思うままに生きる





これを悟れば


利口でせわしく


言葉巧みな人も


静かになる


彼は何もしない


彼は静かだ


この世の快楽に耽りたい者たちが


これを理解したがらないのも無理はない!





あなたは身体ではない


身体はあなたではない


あなたは行為者ではない


それを楽しむ人でもない


あなたは純粋な気づき


すべてのものごとを見守る観照者だ


期待もせず


自由だ


どこへ行こうと


幸せでありなさい!





欲望や嫌悪は心のもの


そして心はあなたのものではない


あなたはその混乱から自由なのだ


あなたは不変なる


気づきそのもの


どこへ行こうと


幸せでありなさい!





なぜなら、見るがいい!


真我は生きとし生けるものの中に存在し


生きとし生けるものは真我の中に存在している


知るがいい


あなたは「私」からも


「私のもの」からも自由なのだ


幸せでありなさい!





世界は大海の波のように


あなたの内に湧き起こる


それが真実だ


あなたは気づきそのもの


世界という熱病から


あなた自身を解き放ちなさい





信じなさい、わが子よ、


信頼するがいい


迷ってはならない


なぜなら、あなたはすべてを超えた


全知のハート


あなたは真我


あなたは神なのだ





身体はその本来の性質に縛られている


それは現れ


しばらくの間、生きながらえ


消え去る


だが、真我は来ることも去ることもない


ならば、なぜ身体について嘆くのか?



10

たとえ時が果てるまで身体が生き延びようと


今日消え去ろうと


何を得、何を失うというのか?


あなたは純粋な気づきなのだ



11

あなたは果てしない海


その中で世界は波のように


湧き起こり、静まりかえる


だから


何を得るということも


何を失うということもない



12

わが子よ、


あなたは純粋な気づき


それに他ならない


あなたと世界はひとつ


ならば、どうしてそれに執着したり


それを放棄したりできよう?


いったいどうして!



13

あなたは純粋で静かな


澄みきった気づきの空間


そこには誕生も


行為も


「私」もない


あなたは一なるもの


変化も死もありえない



14

見るものすべてにあなたは存在している


ただあなただけ


腕輪や足輪(バングル)や


揺れる足飾り(アンクレット)が


みな同じ金でできているように



15

「私はこれではない」


「私は神だ」


そんな区別は棄て去るがいい


すべてが真我なのだ


あらゆる意図を手放しなさい


そして幸せでありなさい



16

世界は無知から生まれる


ただあなただけが実在なのだ


あなたから分離した人など誰もいない


神でさえも



17

あなたは純粋な気づき


世界はただの幻にすぎない


これを悟れば


欲望は消え去る


あなたは平和を見いだしたのだ


なぜなら、本当に


何も存在しないのだから



18

存在の大海の中には


ただ一なるものだけが在る


いままでも、これからも


ただ一なるものだけが在る


あなたはすでに満たされているのだ


どうして束縛されたり自由になったりできるというのか?


どこへ行こうとも


幸せでありなさい!



19

けっして肯定や否定に


心を乱されてはならない


静かになりなさい


あなたは気づきそのもの


自己の本性のまま


幸福に生きるがいい


あなたは幸福そのものなのだ



20

考えることがいったい何の役に立つというのか?


きっぱりと


瞑想など棄て去るがいい


何も心にとどめてはならない


あなたは真我


あなたは自由だ