今回のブログは、昨年も参加した”コワーキング・アドベント・カレンダー 2012”の担当分として書き上げました。
なのでちょっと前記事との脈絡がなくなっていますが、ご了承いただければと思います。
なおこのアドベントカレンダーは、12月25日まで参加者が毎日日替わりでブログを書いてリレーしていますので、他の方のブログもぜひご参照いただければと思います。
読んでいて非常に面白いし、様々な視点から書かれていることがいちいち頷けるし、影響を受けることもしばしばというかなりすごいイベントです。
もしまだ読んでいらっしゃらないかたは、ぜひ最初から順にご覧いただければと思います!
http://everevo.com/event/3019

というのが前置きです。
以下本文となります!

コワーキングという働き方を知るに至って感じるようになったことではあるのだけれど、それを運営する側に立つことになって、さらに自分にとってこの言葉はどういう意味を持つんだろうと思うようになったものがあります。

『ライフ・ワーク・バランス』

巷では夫が子育てや家事全体をどれくらい手伝えるかによって良し悪しが変わるみたいに流布されているように感じるわけですが、わたし自身はこの解釈は間違っていると思っています。

そのままこの言葉を翻訳すると、『人生と仕事のバランス』という意味になりますよね。

昭和の男性の場合(特に団塊の世代以前の方たち)にとっては、仕事=人生でした。
勤続し続けているうちは完璧にバランスされた人生だったとも言えるんじゃないでしょうか?
だからこそそこに家庭が入り込む余地はなく、家庭は主婦が専業で切り盛りするものという役割分担がなされていたわけです。
必死で働き、全人生を仕事に捧げることを企業側も求めていたわけで、この構造が今思うと間違っているように見えるからと言って、彼らの生き方が間違っているなんてことは絶対に口が裂けても言えるものではないと思いますね。
たとえ、仕事がなくなってしまった今、人生もなくなってしまったかのように思える方たちが多いとしてもです。
なぜなら、彼らのその必死さが引き金となって、今の反映する日本が成り立つことになったわけで、その反映を謳歌する身でありながら、それを批判をするなんてあまりにもおこがましいのではないかと思うわけです。

しかし団塊の世代以降、繁栄している日本が当たり前になった世代であるわたしたちには、以前の世代の必死さは無くなりました。
できるだけいい雰囲気で出来れば楽に仕事をこなし、欲しい物を買い、自分のやりたいことを存分に楽しむのがわたしたちの世代の生き方です。
そうなれば奥さんからすれば、自分たちもゆとりのある生き方を選択したいと望み始めるのは当然であって、旦那に対し家庭内負担の軽減に協力せよとの要求が巻き起こるのは当然のことであります。

さて話をコワーキングに戻します。
わたしはこの4月からコワーキングスペースZEN Coworkingの運営を始めましたが、管理する立場として朝10時から夜の9時までスペース内であまり休日を取ることなく働いています。
土日に休まないのは当たり前。
平日も他のスタッとのスケジュールの兼ね合いから、休みが取れる日は月に2回がせいぜい。
まるで団塊以前の方々のように夜帰って風呂に入って食事するともう0時なんてことが当たり前な必死ぶりで働いています(そういえば12月はまだ休んでないですね…(-_-;))。

そんなわけで、世間の皆さんの解釈的には「大変悪いライフワークバランス」の状況でいるわけです。
自分自身がそんな状況をどう思っているかというと、『かなり楽しい』んですね。

郊外の門前町のど真ん中にあってビジネスマンがほぼいないという悪条件下にあるコワーキングスペースZEN Coworkingを切り盛りするのはかなり精神的にまいる部分も多いんです。
しかしZENで自分がやっていることは、自分が目指そうとしたライフワーク(家庭に閉じこめられていた人をもう一度社会と繋ぎ直すという役割)そのものであって、それがほんのちょっとづつでも前進し続けていることが目に見えるようになったこと自体が、人生の喜びなんです。

家庭にたまーにちょっと早く帰れば、子どもたちにとっては信じられないくらい「嬉しい」し、家庭としての幸せは子供があれをしでかしたこれを成功したという、ほんのちょっとしたたくさんの話の一つ一つが自分にとってもたぶんわたしのヨメにとっても幸せの集合体なんです。

人生に満足できるかどうかは、不満を上回る満足を日々の生活からどうやって数多く見出すかにかかっていると自分が考えます。
そして人間の人生には楽しいことがたくさん隠されています。

大きな喜びを追い求めるあまり(社会的成功やらなんやらかな?)、身の回りにある小さな満足や楽しいことに目が向かなくなること。
わたしにとってみれば、これこそ『大変悪いライフワークバランス』なのです。

わたしは、ZEN Coworkingという場所が、身の回りにある小さな満足や楽しいことに目が向くような場所にしたいと常々思いつつ運営しているつもりです(うまく行ってるんでしょうか?^^;)。
ユーザの方にそういう話をしたことは、実は一度もないんですが^^;、そういう話もいらした方に話していったほうがいいんでしょうね…

ということで、来年のZEN Coworkingでは、この「ライフワークバランス』の議論や、もっと突っ込んだところにある『男性の子育て論』なんかをイベントとして開催することで、コワーキングという生き方が自分たちにどんな影響をもたらしているのかを明らかにしていきたいと思っています。
そうすることで、さらなるコワーキング人口増加へと貢献したいなとの野望も燃やしております(その結果、ZENにももっとお客さんがいらしていただけるともっと嬉しいですが)。

本来お祭り大好きな人間ですので、来年もコワーキングカンファレンスをさらに一段とパワーアップした形で実現しますし、ママーキングの仕組みを他のコワーキングスペースとタッグを組むことで強固で世間にも認知されたものに昇華していきますし、いよいよ始動するコワーキング協同組合の理事としての活動も本格化しますし…来年は更に寝る暇もないくらい忙しく(今でもあんまり寝てないので、どうなるんでしょうか~(-_-;))なるのかもしれませんが、自分の信じるところを確実に形にするために、気張っていきます。

一人で空回りは大変悲しいので、応援や支援…できればご協力もよろしくお願いします!