誰かの事を悪く言った・・・『あいつの言い方は辛辣で、それがどれだけ相手を傷つけてるか分かってないんだよ!!』




ただ、踏み潰した蟻の数・・・・覚えてる人が居るだろうか・・・・・




恐らく覚えてる人は、まず居ないだろう




何故覚えてないのか・・・・自分に何の痛みも、何の感触すらもないからだろう・・・・・




じゃあ、冒頭の言い方について、自分が紡いだ言葉が自分には何の感触も無いまま、誰かを傷つけてしまっている事には気づけるだろうか・・・




答えは恐らくNOだ






何気ない一言、特に考えていない発言、傷つけるつもりなんてまるで無い一言、それが相手にどう伝わっているか考えた事はあるだろうか・・・・・




自分にとっての『当たり前』は、必ずしも相手や世間一般の『当たり前』ではないのに、人は自分にとっての『当たり前』が全てにとっての『当たり前』のように思ってしまう




誰しも、自分が『当たり前』と思っている事に対して『普通』という言葉を使った事があると思う




それが言われた相手にとっての『普通』では無いかも知れないのに・・・・・




自分が『普通』と思っている事を相手が知らない事に対して、なんでこんな『当たり前』の事も知らないのかと思った記憶は誰にでもあると思う




ただ、それがその人にとって本当に『当たり前』だったんだろうか?と思い返した事は殆ど無いと思う




ただ少しだけ思い返すだけ、ただ少しだけ相手の立場を思い遣ってみるだけ、ただ少しだけ自分が間違っているかもしれないと振り返ってみるだけ・・・・




それだけの事で、知らず知らずのうちに付けてしまった『誰かの傷』に気付ける事があるんじゃないだろうか・・・




ほんの少しだけ、自分の紡いだ言葉が誰かに与える影響について責任を持ち、ほんの少しだけ相手が紡いだ言葉にどんな意味があるのかを考える事が出来れば、ほんの少しだけ自分達の住む世界は優しくなれるんじゃないだろうか・・・・・






飲み会の席で、元上司の事を悪く言う自分の上司に対して、『あんたは自分が悪く言っているその人と同じ事をオレにしているんだけどな・・・』と思いながら、自分もはたして人に同じような思いをさせていないかと疑問に思ってしまった・・・まだまだ未熟だなぁ・・・