(専門学校のメッカ、東京神保町。銀杏の木は切らずに済んだのかな?)

 

 

具体的な内容に入る前にもう1本。

 

大半の方は大丈夫ですが、どうしても暗記の詰めが甘い方、適当に捉える方、

こうした方が絶えないのも事実です。

 

今回は、ある事例をベースに、理論暗記の重要性、

そして、ルールを知り、それに従うことの重要性をお話しします。

 

なお、「ルール」とは言っていますが「法則性」という視点でも見てみて下さい。

そうすると話が早いかも知れません。

 

 

1.指摘されて真っ赤になって逆ギレした受験生

 

別にここで吊し上げるつもりはありません。

極端な例としてアップします。

 

過去、当方担当の科目で「会計学様の作文」を提出した方がおられました。

 

全く解答形式に則っていないだけでなく、

文章としても日本語が随所で成立していないのです。法律の試験としては完全に×。

 

当方、このような場合、受験生にとって必要なことはオブラートに包みません。

「これは求められている解答ではない」し「読んでもらえないだろう。」

 

返却時に直球でお伝えしたのです。

もちろん周囲には聞こえないように伝えましたが。

 

そうしたら、その方は我を失い、真っ赤になって否定し始めました。

要約すると「採点官はどのような答案でも読み丁寧に採点すべきだ」と。

 

えっ?日本語の「てにをは」すらまともに構築できていないのに?

斜め上どころではない世界の思考に当方、一瞬うろたえてしまいました。

 

どうやら、世界の中心は自分にあり、カネを払って受験する客だ、だから、

採点官は受験生にレベルを合わせて当然だ、こう仰っているようです。

 

その声は周囲にも聞こえ、何というか…

 

そこにいた受験生からはしらっとした空気が流れ、

当方も心の中で深い溜息が出たのです。

 

 

1.どのような場所でも局面でもルールは存在する

 

本件、もう歴戦の勇者である皆さんにはお解りのことですね。

 

資格試験にはそれぞれ基本的なルール、不文律のものを含めたものがあり、

まずはそのラインに乗らないと勝負できません。

 

たかが専門学校の講師如きに突っかかってもルールは変わりませんし、

それに乗れないなら、アナタの答案は見るまでもなく「段ボール箱行き」です。

 

本試験では、ただ冷徹に採点基準に従い「落とすための処理」をするだけです。

大切なので繰り返しますが、税理士試験は落とすための試験です。

 

また、採点官は受験生からすれば神様であり、文句など言えません。

ルールの設定権は実施側にあります。採点の方法も詳細は不明です。

 

 

1.受験生にできることはリスク回避のみ

 

タイトルの考え方は非常に重要なので覚えておいてください。

受験生のアクションは、どれを取ってもリスク回避のためであることを。

 

各税法の規定にしてもそう。間違えないように。

解答の作成法もそう。採点官に伝わるように。

 

理論が書ける計算が解ける、そして2時間で解ける、これも含め、

すべて余分なリスクを削ぎ落とすために勉強をしていると思いませんか?

 

殆どの方がこれを無意識であっても理解されています。

「各規定をしっかり押さえればよい。」

「講師の言うように、教材のとおりにすればよい」と。

 

しかし、前述のような方、そして指示を逸脱した省略解答の作成をするような方。

こうした方々は毎年一定数発生するものです。

 

改めて再度省略を持ち出しましたが、

なぜ当方が「バカなことはやめろ」と断定したのか。

 

今回述べた理由等が根底にあることを理解してください。

ルールに従ってねぇからだよ。当然だよね。

 

こうした洞察力に欠けると誰が一番損をするのでしょうか。

そうです。自分自身、受験生自身ですよね。

 

つまんねぇことで足下をすくわれて、

「また来年かぁ!」なんて言いたくないでしょ?

 

実際、言ってもダメな人はここまで念押ししてもダメなんですよ。

いい加減しつこくなるのでヤメますが、初めて気付いた方はご注意を。

 

 

 

続きはまた次回。

今回もお付き合い、ありがとうございました。

 

 

 

 

【目次:理論重視で合格に繋げよう】

 

 

 

【追 伸】

 

以前どこかで述べています。

 

ルールの解析が得意な方は、何をやっても無駄がありません。

ルール=中心軸に沿って行動し、将来欲する結果を見据えているからです。

 

当初の行動が乱雑で無駄に見えても、本人はしっかりとアンテナを張っています。

そして、パターン解析や共通項を探り、早期に中心軸へ収束するのです。

 

皆さんの身近にいる人としては、ゲームに強い方がその典型であり、

また、様々挑戦して結果を残す開拓者がそれに該当します。

 

もちろん早期に合格する方も。

 

さらに、税理士になった後に新規業務を開拓できる人、

大量の顧客を抱えて管理できる人、

 

そうした方々はこうした能力に長けているのです。

 

この能力は元々備わっているものだけでなく、

常にそれを考え行動すれば養われます。

 

また、「突撃バカ(下記参照)」は与えられたものに四苦八苦するだけで終わり、

物事の本質を探ることをしませんから、遠からずどん詰まりです。

 

物事の進め方が上手な方はその向こう側を見ています。

その差はその都度は小さいのですが、大局的には大差に発展します。

 

既に受験生の皆さんは、税理士試験を通じて多くの事柄を学んでおられます。

行く行くは「与えられた枠」としてだけでなく、ご自身から探って発展の礎とする。

 

そんな世界が待っているとよいですね。

 

 

【突撃バカ=以下の記事で述べています】