金を用いた錬金術? | 税理士がこっそり教える『 税金で損をしないための基礎知識 』

税理士がこっそり教える『 税金で損をしないための基礎知識 』

ほんのちょっとしたことを知らなかっただけで損をした!なんてことにならないように、難しいと思われがちな税金の話を出来るだけ分かり易くお伝え出来ればと思います。

 

予定どおりであればいよいよ今年の10月1日から消費税が10%に引き上げられますね。

 

消費税の増税前に、金を購入して儲けよう! なんて話がチラホラ見受けられます。


 

 

 

 

実は金の購入、売却時にも消費税がかかります。

 

 

例えば、消費税8%の間に100万円(税抜価格)分の金を買ったとしましょう。

 

購入価格は100万円+消費税8万円=108万円 ですね。

 

 

これを消費税が10%になってから売却すると、

 

売却価格は100万円+消費税10万円=110万円。

 

 

あら、なんと2万円儲かっちゃったというのが、そのからくりです。

 

 

 

でも大切なことを忘れてはいませんか。

 

金の価格は他の資産に比べて安定しているとは言っても不動ではありません。

 

日々、価格は変動しています。

 

 

もし売却時に購入時よりも価格が下がっていれば、損をしてしまう可能性もあります。

 

価格は需要と供給のバランスで決まりますから、消費税の増税前に金を買いたいという人が増えれば金の価格は上昇し、消費税の増税後に金を売却したいという人が増えれば価格は下落するからです。

 

そしてもう一つは、金の売買に際して手数料がかかるということです。
 

 

手数料は各社、金の重量によって異なるようですが、それでも数千円から一万数千円は必要のようですから消費税の差で儲けが出たといっても、手数料で消えてしまったなんてことにもなりかねません。

 

 

ですからこのスキームで儲けを出すには手数料の安い会社で取引をすること、そして売買のタイミングが重要な気が致します。

 

 

※因みに500g以上の金の取引の場合には手数料が無料のところが多いようです。 

 

現在の金の価格から考えると二百万円以上必要ですね。(笑)

 

 

安易な錬金術ほど落とし穴が多いですから気を付けたいものです。

 

 

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  written by Masao Okamoto

 

  税務会計研究所

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