先日、ある勉強会に参加しました。テーマは相続税対策です。平成27年より基礎控除額の引き下げ等が行われ、相続税の大増税時代が到来すると言われています。それに向けての相続税対策についての話でした。
まずは税制改正の内容と対策について。
基礎控除額の引き下げの他に、税率構造の改正が行われ、最高税率は50%(3億円超)から55%(6億円超)に引き上げられます。でも55%が適用される相続税の申告は、おそらくほとんどありませんね。相続財産の総額が6億円を超えるケースはそこそこあるかもしれませんが、この税率は相続財産の総額を法定相続分で按分した上で6億円を超えている場合に適用するものですので、そう考えますと、ほんの一握りの方に過ぎません。
また増税の一方減税も行われます。特定居住用宅地等の適用対象面積が240㎡から330㎡に拡大されます。でもよく見ると、330㎡って100坪です。田舎の土地ならあるかもしれませんが、大阪市や東京都内の大都市圏の住宅でこんなに大きな敷地に家を建てて住んでいる方ってそういませんよね。
次にこれからの相続対策として、2つの対策を紹介されました
・生前贈与による相続対策
平成25年4月より教育資金贈与の非課税措置が新設され、信託銀行の売り込みが激しいと聞きます。ですが、生活費・教育費の贈与については以前から相続税法21条の3で非課税財産と規定されていますので、実はこの非課税措置はそう魅力あるものではないんですね。贈与者がかなり高齢で、受贈者の孫が大学等教育費のかかる時期まで生存してないと思われる場合、この措置は有効だと思われますが、そうでなければ以前からの生活費・教育費の贈与を行えばいいのではないでしょうか。上手な対策としては、生活費及び教育費の贈与と、生前贈与(110万円)をうまく組み合わせれば、効果的といわれています。
また生前贈与の非課税限度額110万円の範囲内で毎年贈与するケースがありますが、その限度額にこだわらなくてもいいのではという話がありました。受贈者が20歳以上で直系尊属からの贈与特例の場合、520万円までは実行税率が10%ですので、相続税の税率がこれより高いと想定される方については、もっと生前贈与を活用すべきということです。
また生前贈与のもう一つの対策として、保険料相当額を子供に贈与して契約者:子供 被保険者:親とする保険に加入すると親の死亡時に生命保険金が支給され、相続税の納税資金となる事例を紹介していました。
・法人を利用した相続対策
不動産管理会社の設立と活用です。アパート等の収益物件を法人で運営するのですが、これはきちんとメリットとデメリットを理解しておかなくてはなりませんね。法人設立の大きな目的は、所得の分散です。
資産をそのまま置いておくのでなく、不動産投資を行うことが前提ですので、その収益事業で利益が生み出せばいいのですが、損失が続くようですと効果がありませんね。個人的には、現在収益物件を個人で運営している方には効果的だと思うのですが、新たに不動産を購入するのなら、アパートは建てずに土地貸付までにとどめておくのがいいかもしれませんね。
大半は以前から知っている内容でしたが、実践するとなるとなかなかハードルが高いですね。講師の方は相続税専門の事務所で勤務されている方で、このような実例を沢山経験されているかと思います。
なので、説明にもすごく説得力がありました。一方、自分はあまりこのような実例の経験が浅いので、
色々とリスクを先に考えてしまいます。
やはり相続対策は、経験が必要ですね。