アサーション入門 平木典子 p113


“人は日常生活の中で、メンテナンスのためのコミュニケーションを気軽に、自然にすることで、生命と関係を維持することができ、そこから心の健康、所属感、協力、親密さなどを得ていくのですが、現代の日常生活では、このメンテナンスのための言葉かけをする場面が減ってきているように思われます”


“メンテナンスのための言葉かけ”というのは、代表的なものをあげると、「慰め」「励まし」「労り」「称賛」「感謝」「挨拶」の六種類があります。

日常生活の中で、このメンテナンスのための言葉かけを気軽に、自然にしていくことで、心の健康を保っていけるということです。

それが、“現代の日常生活では減ってきている”とあります。

以前読んだ、天童荒太さんの著書『だから人間は滅びない』の中に「世界の主流の価値観が、孤立化を進める傾向にある」と書いてありました。

これは、例えば、誰とも口をきかなくても生活できること。店員や、係員や、担当者と、煩わしい交渉や、コミュニケーションをとらなくても、スムースに必要なものを手に入れたり、手続きが進められたりすること。この、他人と直接関わらずにサービスを受けられる生活形態を、多くの人は「便利」ととらえ、企業はそのニーズに応じると同時に、多くの分野において掘り起こし、ビジネス化してきた結果であるということです。

つまり「他者と関わらない=便利」な状態が、日常化しつつある現状にあるので、これでは“メンテナンスのためのコミュニケーション”が減ってきてもおかしくないと言えます。


メンテナンスのためのコミュニケーションを忘れないために付箋を貼りました。