最近、犬の輸入に関しての質問をよく頂きます。海外から、あまり日本にいない犬種を輸入したい方がおられるようです。Facebookや、インスタで、直接、ブリーダーとやりとりして輸入しようという方が増えてきたようです。


日本は、狂犬病の発生が50年以上ない、検疫用語で言うところの、"狂犬病清浄指定地域”です。日本の他には、アイスランド、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアム だけです。日本の検疫は、防疫の為に大変厳しく輸入動物を制限し、一言で言うと、輸入するのが大変難しい国です。オーストラリアは日本より厳しいです。



動物検疫所のサイトからの引用です。

子犬を、清浄指定地域以外の国から輸入する場合、最低でも、生後301日までかかります。

成犬の場合でも、2度の狂犬病ワクチンの接種と抗体検査から180日。

私は2頭をオーストラリアから輸入しています。オーストラリアは日本と同じ、清浄指定地域なので、40日前までに事前届けを出していれば、子犬のうちに入ることができるからです。もちろん、犬の大きさも違ってきますので、輸送費も安くすみます。

ソフィーの送料は、メルボルンから、中部国際空港受け取りで、30万程でした。超大型犬は送料も高いです。知人が去年、11か月のナポリタンマスチフをヨーロッパから輸入した時の送料は、ゲージ代込みで105万だったそうです。



何が言いたいかというと、子犬詐欺に気をつけて欲しいと言うことです。Facebookやインスタで、清浄指定地域以外、例えばアメリカや、ヨーロッパから、10か月未満の子犬を譲ってもらうことは不可能です。たとえ10ヶ月齢以降でも、180日の待機期間がかかるので、代金をすぐ振り込みすれば、来月に着きます、なんて言うのも詐欺です。

実在のブリーダーのインスタやFacebookから子犬の写真を盗用して、詐欺をする輩が増えています。

私の友達のブリーダーの子犬の写真も盗まれて、詐欺に使われたことがあります。一頭の子犬に対して何十人にも振込みをさせ、そしてもちろん子犬は届きません。子犬など最初からいないのですから。


子犬を輸入したい時は、実績のある業者に頼みましょう。結構高額なので、私だったら、業者を訪問して、住所を確認し、実際に会って説明を受けて決めます。




国内で子犬を迎える時は、是非、ドッグショーに足を運び、ハンドラーやオーナーに声をかけてみて下さい。くれぐれも、ショーの邪魔にならないよう、ショーリンクの周りでなく、控えのテントにいる時に。ペットショップで子犬を買うより、健康な子犬が譲っていただけると思います。ショーに出しているブリーダーは、良い犬を繁殖するための努力をしています。不健康だったり、性格の良くない犬も繁殖に使いません。そして、値段も同じグレードの犬であれば、ペットショップより安いと思います。ショーブリーダー達は、自分の犬舎にプライドを持っている方がほとんどです。また、育て方やしつけについても後々、問い合わせが出来るので、絶対良いと思います。


子犬と言っても、犬種によって、性格もかかりやすい病気も違います。犬種に合った育て方があります。

是非、健康で性格の良い犬と、素敵な生活を送って下さい。