寒さを利用する、意外な強者2人を退けた後、
目的が同じと知った、霊夢と咲夜の2人は、
行動を共に異変の原因を探る事にした。
「紅魔館の中に、何か情報は無かったの?」
「うちは博識は多いけど、皆、館の外に興味が無くてね。」
「なるほど。それじゃ、行ってみるかな。」
「何処へ?」
「森。」
「結局それ?」
「何も無いよりはマシでしょう?
 旅は道連れ、よ。それに、相当頼りにもなるし。」
「はあ…こんなのに負けたのね、私達…。」
一層速度を上げて、2人は深い森へと向かった。
「ところで、その凍傷、放っておくつもり?」
「それしかないでしょう? 病院なんてこの辺りには無いし。」
「貴方ね…常備薬くらい、持ち歩いていなさいよ。
 いつか後悔する事になるわよ。ほら、腕出してみて。」
「ちょっと…何よ、それ。」
「オロナインとタイガーバーム、どちらがお好み?」
「今時、そんなの効くわけ?」
「どっちも万能薬よ。既に外で廃れてしまったから、
 幻想郷にまで転がってきたんじゃないの? 多分。」
「そんなもん塗るわけ? …オロナインにするわ。」
「ジェネリックって知っている?
 古くて安いものが、必ずしも悪い物とは限らないのよ。
 人間はスペックに惑わされすぎる傾向が強い。
 本当に良い物は、人それぞれ違うものよ。」
「ご立派ね。」
「それはどうも。」
霊夢の腕が、ほんのり暖気を帯びている。
咲夜は、そんな気がしていた。