「まったく…。良い? 一度しか説明しないわよ?
私とチルノは、ありったけの寒気と冷気を用いて、
相当出力を搾り出してぶつかっていった。
けど、向こうは最後のスペルカード1枚を除いて、
攻撃らしい攻撃を、一切してこなかった。
あの寒気の中で、私達の攻撃を避け続けていただけ。
そんな化け物を相手にして、ただで済むと思えないでしょ?」
「う…そう言われてみれば…。」
「私達に敵う相手じゃないの。ね、博麗の巫女さん?」
「へえ、知ってるんだ。」
「知らない方が珍しいんだけどね、本当は。」
「ところで、暖気が戻らないけど、あなたが黒幕ではないのね?」
「私程度に、こんな芸当は無理よ。」
「かなりのものだと思ったけれど、あなたの力。」
「順番が逆。私は、周囲が寒いほどに力が増す。
この異常気象に便乗して、はしゃいでいただけよ。
可能であれば、このままの方が私には都合が良いから、
薄い希望を胸に、ちょっと邪魔してみただけよ。
春は本来、来るべきものだし、暖かい時期があるからこそ、
寒い冬がありがたいのよ。私達も、貴方達も。」
「それじゃ、黒幕は知らないのね?」
「ええ。出来れば私達が教えて欲しいくらいよ。」
「へえ、貴方の勘も外れるのね。」
「あなたの勘だって外れてるじゃない。」
「私は外出するにあたって、この湖を越える以外、
道が残っていないだけよ。偶然貴方に会っただけで。」
「ああ…そうね、確かに。」
「まあ、私の方も手がかりがなくて、神社に行こうとしていたから、
あまり偉そうに人の事は言えないんだけどね。
アイツは? 今回は一緒じゃないの?」
「ああ、そう言えば…。まあ、そのうち来るわよ、彼女なら。」
「なるほど、確かに来そうね、彼女なら。」
「まあ、2人とも気をつけて行ってきてね。
私が言うのもなんだけど、相当なものよ、この季節の乱れ。」
「ご忠告どうも。あなた達は大人しくしてなさい。」
「そうするわ。チルノ、帰るわよ。」
「むき~!」