闇は、もう2人の眼前まで迫っている。
「咲夜! その右腕、闇にくれてやれ!!!」
「承知しました!」
「え…!?」
咲夜は、何のためらいも無く、一気に闇に右腕を突っ込んだ。
肩まですっぽりと闇に覆われた右腕は、
咲夜自身には、既に感覚神経が通っていない。
「ルーミア、甘かったわね。私の自慢のメイドは、
元々命を捨てたような人間なの。
腕の1本くらい、惜しいとは思わないのよ!
闇を切り裂け…天罰:スターオブダビデ!!」
「しまった!!」
レミリアのスターオブダビデは、闇に消される事無く、
内側から、凄まじい勢いでディマーケイションを引き裂いていく。
ものの一瞬で、辺りを包んでいた闇は吹き飛んでしまった。
「闇の中に空間があるか否かが解らないなら、
闇の中に空間を創って、そこから空間を広げれば良い。
ディマーケイションを破るには、これしかないんでしょう?
咲夜、よく我慢してくれたわ。ありがとう。」
「及びません。この通り、右腕も完全に消え去りはしなかったですし。」
「…見事ね、レミリア・スカーレット。さすがだわ…。
それに、メイドの貴方も。咲夜、だったかしら。驚いたわ…。」
レミリアは、咲夜の腕を媒介とし、
存在確立のあやふやな空間に、確実な空間を成立させ、
そこから腕を破壊するような形でスターオブダビデを展開。
レーザーの光で闇を内からかき消し、
ディマーケイションを打ち破った。
これにより、ディマーケイションとミッドナイトバード、
2枚同時にブレイクし、レミリアの手元へ渡った。