7章 紅魔の館 ~思いの集まる守るべきもの~
おおよそ1ヶ月が過ぎる頃には、美鈴も咲夜も弾幕戦闘を吸収し、
スペルカードを駆使した戦闘も自分のものにしていた。
2人は互いにスペルカードを見せ合う事で、更なる向上を図っていた。
レミリアとパチュリーに関しては、全てのカードがほぼ完成の形を見せ、
新ルール上で侵入者が現れても、対処にはまず困らなくなっていた。
しかし、館の抱える問題が、これで全て解決したわけではない。
むしろ、これまでの全ての流れは、このためにあったのかもしれない。
書斎から、2人の会話が聞こえる。
「レミィ、そろそろ頃合なんじゃない? 準備も大体出来ているし。」
「そうね…。限界なんて、遠の昔に超えているけれど、
そろそろあの娘も、表に出してあげないと…。」
「またいつ、美鈴達の時のような厄介があるかも解らないし。」
「誉めているの?」
「誉めているのよ。」
「なら良いけど。」
「他意はないわ。本当よ。」
「そう、そこなのよね…。そろそろあの2人にも、見せておかないと…。」
「…会わせるの? あの娘に。」
「避けられない運命よ、あれほどの2人なんだから…。」
「何処までが本当の運命なの?」
「何処までも、よ。運命なんて所詮、事後に付けられる言葉。」
「皮肉なものね。大きな力である程に、人から気付かれず、理解もされない。」
「その代わり、大きな力同士なら解り合える。私はそれで充分よ。」