「すごい…これが…パチュリー様の魔力…。」
「まるで、小さな太陽が降っているよう…美しい…。」
レミリアは、驚異的な運動能力でパチュリーの光弾を避けていく。
その動きは、恐ろしく速く、震え上がるほど正確で柔らかい。
しかし、いつの間にか光弾は、レミリアを取り囲むように展開されている。
「危ない!」
「レミリア様!」
「詰みね…。出来れば逃げ切りで取りたかったけど…。」
レミリアの手が懐へ伸びる。取り出したのは、もちろんスペルカード。
「調子の良いパチェには敵わないわ~。レッドマジック!!」
カードの発動と同時に、レミリアの掌から無数の巨大な光弾が放たれる。
その光弾は、寒気がするほど、深く、紅い。
巨大な光弾はパチュリーのロイヤルフレアで展開された弾幕を、
ものの一瞬で飲み込み、全て吹き飛ばしてしまった。
先程までとは逆に、パチュリーが徐々に追い込まれる展開になる。
光弾は尾を引いており、尾の部分は小さな光弾で構成されている。
小さな光弾の方は、すぐには動かず空間に留まっている。
レミリアが巨大な光弾を出す度に小さな光弾の密度が上昇していく。
ほどなくして、小さな光弾も、信じられない程ゆっくりと動き出す。
弾速が遅いという事は、それだけ長い時間場に留まる事を意味する。
徐々にではあるが、確実にパチュリーを追い込んでいくレミリア。
身体能力は決して高くないパチュリーは、ロイヤルフレアの光弾を用い、
レッドマジックの光弾を相殺するしか道が残されていない。
しかし、光弾1発あたりの破壊力の差が思ったより大きいのか、
眼前に迫った光弾をかき消す事で手が一杯になってしまっている。
パチュリーの驚異的な魔力のおかげで、弾数自体は稼げているため、
何とか相殺が間に合っているが、並の相手ならば既に被弾している。
「また一段と速くなったわね、レミィ…精神的な安定の所為かしら?」
「どうかしら。慣れてきただけだと思うけど?」