(私が…皆を…。私にそんな事が出来るの…?
 けど確かに、あのメイドの力があれば、おじさんの軍とは言えども、
 絶対に無傷では済まない…それどころか、最悪全滅すらありえる…。
 しかも、あれだけの力を持ちながら、今のヴァンパイアに従っている。
 という事は、彼女は更に大きな力を持っているという事…?
 ヴァンパイア…予想していたより、遥かに上を行かれていたな…。
 他に…他に方法は…無いの? 本当に無いの…?)
下を向き、悩み続ける美鈴。仲間の事を少しずつ思い出す。
その時、脳裏に父が現れ、多くの言葉を美鈴に語りかけた。
(お父さんなら、どうするだろう…。お父さんの残してくれた手がかり…。
 何であっても、誰であっても、争いがあってはいけない…。
 どれだけ絶望的だと感じても、決して諦めてはいけない…。
 争わずに解決するなら、話し合うしかない。
 けど、お父さんにも出来なかった事を、私にできるの…?
 …もし、お父さんがヴァンパイアの仲間になったと知れば、
 村の皆はどうしただろう…。きっと、皆は………)
自分の頭の中で、可能な限り多くの状況をシミュレートする。
おおよそ1日の時間を与えられたが、美鈴の決意が固まるのに、
そこまで長い時間は必要なかったようだ。
「よし…。」