一呼吸吐き出し、一気に間合いを詰める美鈴。
腰を落として体重の乗った掌打を放つ。
タイミングから間合いまで、一見、完璧にみえる一撃だが…
「どう? 諦める気になった?」
「そんな…まさか…全く見切れない…。
こんなに速いなんて…野生以上の速さ…。」
咲夜は美鈴の背後に回り、ナイフを首筋に当てていた。
美鈴の身体に、冷たく嫌な汗がまとわりつき始める。
咲夜はナイフを収めながら、もう1度口を開く。
「最後の忠告よ。諦めて帰りなさい。
今見た限り、貴方の力は、潰して良いほど小さなものではない。
けど、私達とは相性が悪過ぎる。次は確実に斬る。だから引きなさい。」
「…引く? …引けない…私が引いたら…皆が…お母さんが…。
私は、引かない!」
「そう、残念ね。」