咲夜は考え込んでしまった。
言われている事は解るが、具体的に何をどうすれば良いのか…。
「会話が一方通行になると、頭にストレスが溜まってしまう。
 そうなると、考えがまとまらなくなるものよ。
 次は貴方の事を話してみるのはどう?」
「そうね。咲夜、もうパチェは大丈夫でしょう?
 この子も色々あって、この館に身を寄せているのよ。
 魔女になって幻想郷までたどり着いたとき、
 貴方と同じように、森で途方にくれていたの。
 私が連れて帰って、ここでの生き方を教えた。
 見てもらった通り頭の良い子だから、教えるのも楽だったわ。
 今では良い友達にまでなれた。きっと貴方の力になってくれる。
 だから、貴方の事も話してみて。」
「…私は…。」
咲夜は、レミリアに話した自分の事を、パチュリーにも全て話した。
「…確かに、時を操る程度の能力は、人間界には影響が大き過ぎるわね。
 辛かったと思うわ。けど、安心して大丈夫よ。
 レミィが言っている通り、幻想郷でなら、その力があれば生きていける。
 貴方なら、すぐにこの世界にもなじめるはずよ。」
「けど、力には反作用があると…。」
「何も、力を封印する事は無い。私もレミィも、日に何度も力を使っている。
 力の必要な場面と、不要な場面、力の必要量が大きいのか、小さいのか。
 この判断をなるべく正確に行って、的確に力を発揮すれば、
 能力は能力者の大きなプラス要素になる。
 そのバランス感覚は、力を使えば使うほど、
 頭が理解するより先に、心身が慣れてきて、勝手に覚えてくれる。
 逆に力を使わずにいれば、いつまでたっても能力は腐ったまま。
 だから、恐れずに力を発揮する事は、能力者にとってとても大切なの。」
「けど、私の力は発揮すればする程に、私の時を進めてしまう。
 それに追い込まれて死んでいくのは、自分で許せない…。」
「実は、その問題は既に、科学的に解決しているわ。」
咲夜もレミリアも、驚いてパチュリーの顔を見返す。
咲夜が魔女になるくらいしか、方法が見つからなかったからだ。