ある日の幼稚園お迎え時、園児の保護者さまとこんな雑談をしました。

 

 

 

「ご自宅で勉強とか、何か取り組まれていますか? 塾とか行ったりしています?」

 

“あ・・・、どう答えるのが正解なのか・・・・”

 

「ええ、まあ、やっています・・・塾は行っていませんが、書店とかで売っている市販のテキストくらいですけど」

 

「市販の? どんなテキストで勉強されているのでしょうか?」

 

“ん・・・・、正直に答えるべきか否か・・・”

 

「KUMONとか、学研とか一般的なその手の類です」

 

「この間6歳児のテキストを購入してやらせたのですが、1ページ進めるのも大変でして・・・」

 

「そうですよね、わかります・・・」

 

“うわ・・・・、これ以上踏み込んで訊かれると返答に困るなあ・・・・”

 

「□□ちゃん(ウチの子供の名前)は、どれくらい進んでいますか?」

 

“あ、どう答えよう・・・・・”

 

「割と進んでいますよ」

 

「□□ちゃん平仮名書けますものね、足し算とかもできたりするのでしょうか?」

 

ここで”出来ない”とは言えない。以前、子供同士で「”足し算引き算”の遣り取り遊びをやった!」と、そう子供から聞いている。

 

「ええ、出来ています」

 

「ここの幼稚園って出来る子多いですよね。ウチの○○(お子様の名前)は、やっと平仮名を書けるようになって。もっと頑張った方がいいでしょうか・・・」

 

実際、通っている幼稚園児の2/5は先取りに取り組んでいる模様。感覚的には、小学校1,2年生くらいまで進んでいる感じだろうか。

 

「平仮名とか算数の計算も小学校から習うので、お子さんが興味示さないのであれば、今の段階で焦って取り組む必要ないかと。それに今でも十分頑張っている方だと思います」

 

 

 

これ、ワタクシの本音です。

ウチは、ゴリゴリ先取り学習取り組んでおりますが、”先取り学習を他のお子様と比較し、その学力面で意識して取り組む必要があるか?”と訊かれれば、特に意識して取り組む必要ないと思っております(未就学の段階での話です)。

幼児期においての先取り学習については、やれる子は取り組んだ方がいいし、取り組めない子は無理して先取り学習する必要もないかと思います。

結局のところ、その子供次第なんじゃないかなって。

それと、子供それそれ個性や性質が異なるので、特に幼児段階で比べっこしても意味ないと思っています(発達のスピードがそれぞれ異なりますしね)。

そもそも幼稚園って、同じ年長でも早生まれと遅生まれとでは差があるものだと思います。4月生まれと3月生まれの子供とでは、そりゃ違いありますよね???

 

じゃあ、幼児期における『先取り学習』ってどうなの?ってところですよね。

そんな先取り学習のメリット・デメリットについては、ネットで探せば幾らでも出てくると思います。

ネットで書かれていることは、どこも凡そこんな感じではないでしょうか。

※以下、ネットから拾って適当にまとめてみました。

 

 

 

 

◆先取り学習(早期教育)のデメリット

 

(1)小学校の授業をまじめに受けなくなる

学校の授業を事前に学習しているため、既知の情報であるという理由で軽視する。授業中に居眠りをしたりお喋りをしたりと授業態度が悪くなる。

 

 

2)先取り自体が目的となり、学びが定着せず中途半端になる

記憶する上で反復学習は必須。課題を終わらせることだけが目的になってしまうと、習ったところが定着しない。理解が追いつかないまま、進度だけ進んでいる場合がある。また各学習内容の理解が疎かになり、全ての単元において学習が中途半端になり、特に基礎の理解が不十分なままだと応用問題が解けなくなる。

 

 

(3)勉強ができると油断する

学習習慣や考えることを奪ってしまう可能性がある。親も「うちの子は勉強ができる」と甘んじ、学習そのものが疎かになる。低学年のウチは良いが、高学年に進むに連れて落ち込んでいく。

 

 

(4)子どもの負担になる

大人が『覚えさせよう』という姿勢で教えていくと、子どもは本来持っている興味や好奇心を失ってしまう。言葉や足し算・引き算などを教え、それらの問題を解く練習をさせたとしても、『思考力』や『問題解決能力』が育つことはなく、特に幼児期の子供はストレスと溜めるだけになる。

 

 

(5)「自分はできる!」と勘違いする

幼児だからこそ、ストレートに友達を見下すようになる。

 

 

(6)費用がかかる

意外とバカになりません・・・・(経験済み)。

 

(7)親同士の競争が生まれることがある

親が自分の子どもと他の子どもを比較してしまう。親の性格によっては、子どもの結果による親同士の競争が生まれる(幼児期あるあるです)。

 

 

(8)主体性や創造性が身に付きにくくなる

子どもは好きなことをして自由に遊ぶなかで何かを発見したり、不便なことを工夫して解決したりする。その為、先取り学習の様に親が一方的に教えることをメインとする教育になってしまうと、子どもが自ら学ぼうとする主体性が身に付きにくい。インプット重視で一方的に教えるだけで、決められたことを何度も繰り返すだけの反復学習では、子どもの創造性が身に付かない。

 

 

(9)苦手意識まで先取りしてしまう

先取り学習では、本来学ぶ学習内容よりも難しい学習をすることになるので、難しいと感じてしまい、かえって苦手意識をその科目に対して抱いてしまう。

 

 

(10)才能が伸びるわけではない

先に学ばせたからといって、その教科が得意になるわけではない。学習量は他の子供より増えるが、それが才能を伸ばすかどうかは分からない。

 

 

(11)「何も教えない」という教育も必要

子どもの自主性を育てる為にも、上手く出来る様に先回りして教えたり、失敗しないように手や口を出したりするのは避けなければならない。仮に子どものやり方が間違えていて失敗や遠回りをしても、子どもが自分1人の力で取り組む機会が大事(幼児期の自発性を阻害する)。

 

 

(12)社会性が未熟になってしまう

先取り学習に幼少期の時間を割きすぎることで、「人と触れ合う」時間を取ることが出来なくなり社会性を育むことを妨げる。そうすると、人と関わる能力、社会性が未熟なまま成長期を迎えてしまう。また、競争で優位に立つこと、大人に評価されることが重要であるという偏った価値観が根付いてしまう。

※うーん、これはちょっと大げさじゃない?幼稚園や保育園に行っていれば、ねえ・・・・。それ以外にある???

 

 

と、まあ、ネット上で言ってる先取り教育のデメリットは、おおよそこんな感じでしょうか。

上記デメリットの中には、先取り教育関係ないじゃん!若しくは、こじつけ??というのも見受けられますが。

 

 

◆先取り学習(早期教育)のメリット

 

(1)基礎学力が付く

基礎学力と「脳を鍛える」「脳の発達を促進させる」という観点から子どもの学習に良い影響を与える。

 

 

(2)知識が深くなることによる探求心向上

ひらがなやカタカナ、漢字を早くから読めるようになれば、読書など活字に触れる機会を増やすことができ、幅広い知識を得るチャンスが増やすことができる。子供の興味が広がる。

 

 

(3)学ぶ習慣が身につく

子どもの興味を引き出し、探求したくなる分野の学習を行うことで自然と学習習慣が育まれる。

 

 

(4)チャレンジ精神が育まれる

難しい問題が解けたことが自信へとつながり、「また挑戦したい!」というチャレンジする気持ちが育まれる。

 

 

(5)余裕をもって学ぶことが出来る

授業で初めての内容を学ぶ際、すでに理解していると気持ちに余裕が生まれ、理解度も深る。

 

 

(6)学ぶことに自信がつく

先取り学習をすることで、学校で習う授業内容の理解度も高くなる。

 

 

(7)中学受験を視野にいれたアドバンテージ

勉強時間を確保するためにも、低学年のうちから先取り学習をしておくことで時間の余裕が生まれる。

 

 

メリットよりもデメリットばかり目立ちますが・・・・・

デメリットと比べてメリットは、平たく言うと”勉強できる様になります”程度ですね。

まあ、先取り学習(早期教育)の利点は、それに尽きるのですが。

 

先取り学習(早期教育)は、早期に取り掛かることにより学習の優位性を見出せますが、年齢と学年が上がるにつれて、その優位性を維持し続けるのも簡単ではないかもしれません。

先取りでの優位から来る自己肯定感だとしたら、年齢を増すにつれてライバルに負けていくということになると、心がポッキリ折れてしまうかも。

追い越されることなく、ぶっちぎりで先頭走っていられるのであれば、全く問題無いと思います(逃げきれれば、ですね)。

 

 

 

などなど上記を考慮すると、先取り学習をするかしないかは、その子供次第かなって思います。

ウチの場合、子供が楽しんでやっている間は先取りガンガン進めます(笑)

将来、今の取り組みの結果がどう出るか未知数ですが、少なくとも今の時点ではメリットの方が多いです。

以下は、先取り学習をしているウチの子供を観察していて思うところです。

 

■基礎学力がつくと社会生活の中における自己との関わりを実感できる

社会が理解できると、お金の価値がある程度理解できるし、お小遣いという自分の持つお金を使って買い物ができ、且つ物価を意識しているかな。

 

■歴史を知ることで自分のアイデンティティを意識する

理科の生物進化や社会の歴史から今の自分の存在を意識して、これからの社会と未来の自分を考えたりします。

 

■知識を蓄えていく度に、探求心が向上し知恵が身に付く

本を読むことが更に好きになったり、より複雑な物語や詩から感性が豊かになっているかと。

 

■言語スキルがあると国際交流を楽しめる

海外に行った際に、日本と同じ様に楽しむことができるし、世界を意識します。

 

■地理が分かると感覚(距離感や時間など)が習得でき、その土地ならではの文化に興味を持つ

 

■何より親子間の会話において話題豊富で本当に楽しめます!

これが一番冥利に尽きます。

 

ウチの子供は、先取り学習から社会の関りを意識し楽しんでいる様子が伺えます。

算数検定や英検などに合格するなどの成功体験からの自己肯定感もあるので、今のところメリットの方が多大です。

何よりも、子供自身が学習からの楽しさを見つけてくれているのが親としては嬉しい限りです。

 

 

『先取り学習』とウチの子供との相性が良いのでしょうね(今のところ)。

学習は、小学校受験(受験しません)や中学校受験(受験するかも)などの学力だけにフォーカスして取り組んでいる訳ではありません(とは言え、勿論それも意識します)。

子供を観察していて『先取り学習』やっていて良かったなと思うところが生活の中にあるからです。

なので、先取り学習は、これからも続けていくし、生きる術を磨く一つの手段として必要と考えています。

 

まあ、色々とウンチク述べていますが、あくまでもにウチに限ってです。

 

と、あの場で言いたかったんですよねー、本当は・・・。