ねえ、ここがいたいの

 

ああ 生ぬるい風に後押しをされた

君と二人 汗ばんだ手を握りしめた

生きることで人を苦しめて 焦る鼓動に置いてかれて

探す温度に意味を持たせて 本当の熱なんて知らないのに

 

戸惑った指先でそっと君の髪に触れるの

 

過ぎ去ってく季節にしがみついて 

うそつきのうたをうたい続けるよ

君が夢の中にいる間だけ 

うそのないうたをうたうから

 

きっとね 明日は、綺麗だから。

きっとね 明日を、望むから。

 

魔法がとけて きえるまえに

その涙が 溢れちゃう前に

ごめんね ごめんね 

離れていく体温に慣れないや

期待してたんだよ あんなに憎んだ未来に

 

やっと来た夜明けは少し寒くて

かじかんだ手にそっと キスをおとした

 

「ねえここに、居たいよ」

 

 

・誰からも望まれなかった双子の話