やぁ、ざわえもんです。今回はエルゴノミクスについて①の続きです。まぁエルゴノミクスとは人間工学の事ですねw 先ず基本的に全てのコンピューターには詳細な取り扱い説明書が大量に付属されていますが、人間が健康的で生産性が高く、創造性が高くなる様な職場環境の構築に関するマニュアルというのは多くありません。また、ストレス反応というのは「闘争・逃走反応」を起こすのに必要不可欠ですが、現代の時代で命を脅かす様な状況に遭遇するのは紛争地域、警察署や消防署や兵隊、治安の良くないエリアで生活する人々等を除いて殆どありません。つまり世界中の旧石器時代等の壁画でも描かれている様に、人間及びその祖先はライオンや熊や虎やサーベルタイガー等の好物だったのですが、現代で家にライオンや熊がいる家庭は極めて希有であり、ストレス反応というのは必要か必要では無いかを強いて言うのであれば、体内の炎症ダメージや筋肉の分解等の増加に伴って様々な疾患のリスクを上げてしまう等の副作用もありますので、ケースバイケースですがストレス反応が役に立つ場面は昔と比べると少なくなったと答えるのが適切ではないかと思いますw 勿論ストレス反応が必要な時もありますがねw ちなみに四万年前の旧石器時代の人々は、日の出から1日が始まって日没で1日が終わり、当然ながら電気、電灯、スマートフォン、車、飛行機等の近代技術はありません。まぁもしかしたらあったかもしれませんがw そして冬の平均気温が-20℃~-50℃、夏の平均気温が0℃~10℃未満とされる氷に覆われたツンドラ気候に住むアジアの草原の人々は、氷の下に肉を貯め込んで貯蔵して食料を確保していたとされていますが、それ以外の人々は基本的に狩猟や採集や乾物等を摂取して生活していたとされ、冬になると根菜類や乾燥ハーブや肉や魚等の保存食が少なくなる為に、冬の間は慢性的な飢餓状態になる事も少なくなかったとされています。ちなみに永久凍土は氷点下0℃の気温が2年以上続いている場所を指しています。またペニシリン等の抗生物質も無いので、少し怪我をしただけで感染症を発症して亡くなってしまったり、フランスの洞窟の壁には、約3万年前の無名の画家による角を強調されたサイの絵画が描かれており、当時の人々も動物に対する警戒心や恐怖を持っていたという事が推測出来ます。つまりこうした動物や災害等の脅威に対する防衛策としてストレス反応が機能として定着したのですが、現代ではこのストレス反応によって苦しむ人々が増加傾向にあるのも事実ですよね。ちなみに人間は生存の為に糖分や脂肪等の高カロリー源に魅力を感じる遺伝的性質がありますが、これは現代で糖尿病や肥満等のリスクに繋がります。また、現在世界では約10人に1人が糖尿病もしくは糖尿病予備軍であるとされており、肥満や過体重は世界中で急速に増えています。これは世界肥満連合という機関も報告している様に、世界では肥満傾向にある人々が1975年から約3倍に増加し、体格指数が25以上30未満の過体重の成人の数は2016年時点で世界で約13億700万人、30以上の肥満の成人の数は約6億7100万人と推測されており、現状維持の状態では2025年までに世界の成人の5人に1人が肥満になる確率が高いと試算されており、その約3分の1は体格指数が破格の35以上とされています。また、アメリカのワシントン大学の保健指標評価研究所がビル&メリンダ・ゲイツ財団の支援を受けながら実行し、医学雑誌のランセットに掲載された研究によりますと、世界の糖尿病人口については、2021年時点で約5億2,900万人、糖尿病有病率は6.1%、糖尿病人口は、どの国でも増加しており、今後30年間で2倍以上の13億人と予想され、糖尿病の有病率は65歳以上の人で20%以上、75歳~79歳の人では24.4%という結果になっており、糖尿病は死亡および障害の主な原因のトップ10に含まれているので、皆さんも気を付けてくだちゃい。また、以前にもご説明した事があるのですが、糖尿病は、1型糖尿病と2型糖尿病の主に2つに分けられ、1型糖尿病は、膵臓のインスリンを分泌するベータ細胞が、複数の理由で壊される事で若い人を中心に幅広い年齢層で発症するとされており、その一方で2型糖尿病は、遺伝的要因、生活スタイル等の複数の環境的要因が相互作用する事で発症するとされ、肥満、デスクワーク等の時間が長く運動不足になったりする事で、基本的には年齢を重ねるのに比例して有病率が上昇していくとされています。加えて世界の糖尿病の約96%は2型糖尿病であるとされ、死亡年齢や障害度をあらわす保健指標である障害調整生存年の上昇の原因の52.2%を占めており、不健康な食事、環境や職業によるリスク、喫煙習慣、運動不足、身体活動の低下、アルコールの飲み過ぎ等、16の危険因子が世界の2型糖尿病の増加に影響していると報告されています。ちなみに世界で糖尿病の有病率がもっとも高い地域は北アフリカと中東の9.3%、これらの国は2050年までに16.8%に跳ね上がると予測され、ラテンアメリカとカリブ海地域では、糖尿病有病率は11.3%に上昇すると予測されています。また、2型糖尿病の有病率は、世界の全ての国で65歳以上の人で特に高く、75歳~79歳の人で最も高い率を示し、この年齢層では、北アフリカと中東では有病率が39.4%、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、中央アジアは19.8%と最も低いという結果になっています。更に、世界の糖尿病の約80%は低所得国&中所得国に集中しており、糖尿病に対する予防や対策が経済的困窮等によって不十分な為であると指摘されています。そんな肥満や糖尿病等の疾患を誘発させてしまう糖分や脂肪等についてですが、フェニルアラニンというアミノ酸の一種が増加する事で小頭症、てんかん、重度の精神発達障害、特有の尿臭、赤毛、色白、湿疹等を併発させてしまうフェニルケトン尿症という先天性遺伝子疾患を調べる検査があり、この検査をする為に針で指を刺して血を採決する必要があり、ある研究によりますと、新生児を2つのグループに分け、片方の新生児の指を刺すのみで、もう片方のグループの新生児の指を指した後に一滴の砂糖水を舐めさせたところ、前者は当然の事ながら泣き続け、後者はすぐに泣き止んだという結果になっており、糖分を摂取するという事は苦痛を和らげ、ドーパミンやアドレナリン等の快楽物質を分泌させる効果があるという事が実証されています。加えて、技術の進歩により糖分の質や量がアップグレードしている事も災いし、数千年前の人々にとっては果物や蜂の巣等の健康的なお菓子がメインであり、当時の人々の未加工の糖分の摂取量は年間で約1~2kgと推測されているのですが、現在の平均的なアメリカ人は加工された糖分を年間で約60キログラム摂取していると推定されており、単純計算で30~60倍ですw また、アメリカの科学者であるゲイリー・トーブス氏が、食品消費量と健康志向との比較研究を行ったところ、安価な果糖ブドウ糖液糖が食品の材料として導入された年が、アメリカで肥満が流行し始めた時期と一致しているという結果になっており、アメリカの成人人口の約3分の1以上は糖尿病予備軍、2型糖尿病発症者の約3分の2は何らかの心臓病や脳卒中で亡くなっている、肥満は癌やアルツハイマー等の認知症の発症リスクも上げるという事が指摘されており、健康の重要性を侮っている方は、将来苦しみながら後悔するのは火を見るより明らかですので、辞めろとは言いませんが、酒やタバコや過食等は控えた方が皆さんの為ですw まぁ科学技術は9ヶ月で約2倍になるとされていますが、こうした科学技術の発展の背景にはデメリットが存在し、例えるのであればアメリカのミッドウェイ島等に主に生息しているアホウドリ等は、水面にキラキラしている物を見るとそれを魚と判断し捕食するのですが、海洋汚染によって海にあるプラスチック等のゴミの量が増え、プラスチックを魚と誤って誤飲する事で亡くなる動物が増加し、研究者のクリス・ウィルコックス氏、エリック・ヴァン・セビル氏、ブリッタ・デニース・ハーデスティ氏らのコメントによりますと、「現在、全ての海鳥の約90%はプラスチックを摂取している」、こう述べており、米国科学アカデミーによって発表された彼らの研究によりますと、「プラスチックの摂取によって2050年までに全海鳥種の約99%に悪影響が出る」、こう予測されており、進化の裏には必ず何らかの犠牲があるという事を皆さんもお忘れなく。ちなみに現在アメリカ人口の約9割以上は都市部に住み、アメリカ人口の約3分の1はオフィスで働いてるとされており、ストレス反応というのは人体に有害である事が多くなったのですが、そもそも人間は対象が安全か危険かをどう認識するのかと言いますと、神経科学者のステファン・ポージェス氏によりますと、対象が安全であると判断した場合は大脳皮質という部位が活性化し、対象が危険だと判断した場合は扁桃体という部位が活性化するという事が指摘されており、デイビッド・ロペック氏という科学者の研究によりますと、扁桃体から発せられた危険信号は大脳皮質に到着する約0.022秒前に脳の一番内側にある脳幹という部位に到達します。まぁ脳幹は爬虫類の脳と呼ばれており、この過程は無意識の内に起こり、数千分の1秒以内にストレスホルモンを活性化させ、五感からの感覚情報は少なくとも約0.25秒とされており、危険信号が脳幹に到達するまでの時間の約10倍長いという事になります。つまり人間の危険センサーというのはスーパーコンピューター並みに判断速度が速いという事ですw 加えて論理的思考等を司る大脳皮質及び前頭葉が起動するまでに掛かる時間というのは約3~5秒とされているので、衝動的な怒り等が発生するまでに掛かる時間は約0.022秒なのに対して、理性が働くまでは約3~5秒とされているので、怒りを感じたら6秒待てというのは強ち効果があるのかもしれませんねw まぁつまり誰かと敵対すると、相手の言動や行動が全て脅威であると脳が無意識に判断し、その脅威が消え去るまで交感神経系の活性化は継続され、怒りは簡単に言えば脅威を排除して生存率を高める為の一種の防衛機制な訳です。また、ヨーロッパ全土の約1万6000人の従業員を対象とした調査の結果、約半数の従業員が職場で大きなストレスを感じると回答しており、その結果は以下の通りです。

・仕事上の安全性が低く、同僚との競争が激しいと感じる事によるストレス→72%
・締め切り、仕事量の過多、長時間労働によるストレス→66%
・虐めやハラスメントによるストレス→59%
・上司や同僚によるサポートの欠如によるストレス→57%

まぁ最後に大きなストレスを感じた時にするべき代表的な5つの事をご紹介して次回に持ち越します。

1.今ここに焦点を当てる↓
緊急自体である事に気付きましょう。何事も気付かなければ対処出来ません。

2.危険の性質を明確化する↓
その状況は安全であるか危険であるか明確化しましょう。単純にイライラしているだけかもしれませんので。

3.優先順序を決める↓
トリアージという治療の優先順位を決める軍の医療従事者が始めたプロセスがあり、今すぐに何が解決出来るか、何が出来ないかを明確にし、今やるべき最重要項目は何かを自問自答し、それを遂行しましょう。

4.誰かと対立している場合は休憩を取る↓
人はストレスを感じると肉体的及び感情的及び生化学的な防御反応が発生し、論理的思考や長期的な計画を考えるのは困難です。

5.バランスを回復する↓
冷静になる為に過去に効果的だったものや、ネットや本、もしくは信頼出来る人から対処法を調べましょう。

そんじゃあまたなw ご視聴カムサハムニダw

参考文献↓

「テックストレスから身を守る方法」

著者 エリック・ペパー氏
   リチャード・ハーヴェイ氏
   ナンシー・ファース氏

訳者 竹林直紀氏、中川朋氏
  
様々なサイト、