雑誌「pen」12月号の表紙に使われてる写真に心とらわれてしまった。
索引にはデータらしい記述はなく「Julio Bittencourt」という名前が記されていた。
情報が無かったのはむしろ幸いで、作品世界に純粋に触れられる、という良い点もある。
モノクロにも見える色調だがカラーで、煤けた雑居ビルに住む家族を写した物だ。
一見して貧しい家庭に見えるが表情が明るい。
どういう家族構成かは不明・・。
上方を指差す子供と母親なのか・・一緒に何を見上げているのかな。
黒人らしき男性は無表情にやや違う方向を見上げているけど、子供が落ちないように体を支える指先にはちゃんと神経がいっている。

実生活の不安や厳しさと、僅かばかり幸せの在りようが一瞬を切り取った中に全部あるみたい。

ジュリオ・ビッテンコート(Julio Bittencourt)ブラジル、サンパウロ在住の若い写真家らしい。
ブラジルは日本なんて比べ物にならないほどの格差社会で、雑居ビルを不法占拠しながら生活する下層階級の人々。
そんな彼らが見せるこんな表情。

幸せとは何ぞや・・なんて分からないけど、少なくとも足し算の積み重ねで数値が大きいほどその度合いが高い、、、なんて事は無いだろうと思ってる。
同じ数値に例えるなら、折れ線グラフの最下値と最上値との振れ幅のスパンが大きい方がそれをより実感できる、と捉える方が好きだな。
それなら子供時代辛かった人も、今がすごく辛い人も、自発的に希望が持てる。

折れ線グラフの最下値・底打ちから上方修正する「きっかけ」はこんな写真に出会った時だったりする。
そんなきっかけって、災害地で食べた炊き出しの白いおにぎりは食べ物の中で一番美味しい!と思ったり、、レースの仕事で鈴鹿に一週間詰めて体も心もだいぶヤバくなってきた頃、泊まってた安宿の無愛想な飼い犬が懐いてきたり、、何かしらあるよ、壊れる前に。
この写真見てあの犬を思い出したんだよ。
さもない事と笑うも良し、でも今夜炊いたご飯で塩だけの白いおにぎり作って食べるだけでもイケるかもよ。


ジュリオ・ビッテンコート(Julio Bittencourt)の資料少なくてネット上で拾えた写真は11/2までやってたという写真展の広告サイトのみで、何故か暗いけど、全体は窓枠をフレーム的に使った組写真らしい。
写真集でもポストカードでもいいから探してみようと思う。

さあ、週末は小田バンドのリハと、あちこちでライブがいっぱいだね。


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