外山雄三指揮でヴァイオリン・ソロに青木尚佳を迎える。
プログラムは
メンデルスゾーン:序曲「真夏の夜の夢」ホ長調作品21
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
~休憩~
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
青木尚佳は1992年生まれであるから今年25歳…2014年11月 パリで行われたロン=ティボー=クレスパン国際コンクールで第2位を受賞 併せてコンチェルトの最良の解釈に贈られるモナコ大公アルベール二世賞を受賞する。
今最も聴きたいヴァイオリニストの1人であったが ようやくその思いが叶うこととなった。
ブルッフのコンチェルトはまさにロマン派の名曲である。
第1楽章の出だしのカデンツァ風のソロに耳を研ぎ澄ます。なんとも重厚な響きであろうか。この出だしのフレーズを聴くだけで 彼女の音楽性の豊かさ高さを感じることができる。
荘重さと優美さを持つブルッフの音楽を確かな足取りをもって奏でる青木尚佳の美しいヴァイオリンに酔いしれる。
第2楽章のアダージョは至高の名曲…歌に満ちたロマンティックで瞑想的なあまりにも美しい音楽を青木尚佳が見事に奏でる。
その音楽の素晴らしさに心が言い知れぬ感動に満ち溢れる。
第3楽章フィナーレは活気に溢れ彼女の技巧の見事さとアクセントの妙に釘付けとなり 感動のブルッフのヴァイオリン・コンチェルトが幕を下ろす。
やはり青木尚佳というヴァイオリニストは素晴らしい。難関で知られるロン=ティボーのコンクールで2位となったその実力をまざまざと目にする事となった。
さらにリサイタルなどに足を運びたいと 期待に胸が膨らむ。