答えはいつもふたつある。
吉田篤弘が、京都の街を歩きながら「本当にそうか?」と考えたこと―。

Arika報告書v1アイコン京都を好み住み着く人もいるが、著者の場合はあくまで訪れる場合、思案の場所、散歩の場所だ。興味があるのも寺院や京料理ではなく古書店や洋食屋という。携帯電話の「圏外」表示を、電波の届かない場所の探知機能として使う著者ならではの発見がつまったエッセイ。



吉田篤弘(よしだ・あつひろ)
1962年東京生まれ。作家。小説を執筆するかたわら、クラフト・エヴィング商會名義による著作とデザインの仕事も行っている。著書に『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『モナ・リザの背中』『電氣ホテル』『ソラシド』『台所のラジオ』『遠くの街に犬の吠える』など多数。