第33回太宰治賞受賞作
地下室に引きこもる妻に「僕」はなんとか会おうとするのだが――。
夫婦間に横たわる光と闇を幻想的に描いた、第33回太宰治賞受賞作。
Arika報告書v1アイコンある朝、市役所に勤める三川ハジメが目を覚ますと妻の姿がない。火傷をしたので顔を見せたくないという妻は、地下室に引きこもってしまったのだ。連絡手段はLINEだけ。その日から、妻ともう一度出会うための冒険が始まった……。失われた絆、出会ったころの情熱、抑えつけていた傷口―何度でも出会いそこなう二人は、闇の中で不思議なセッションを始める。不安、官能、追憶、愛。夫婦間に横たわる光と闇、歪みとずれを幻想的に描いた奇妙な愛の物語。第33回太宰治賞受賞作。

 



サクラ・ヒロ
1979年、大阪府出身。立命館大学文学部卒業。「タンゴ・イン・ザ・ダーク」で、第33回太宰治賞を受賞。現在2作目の長編小説を執筆中。
サクラ・ヒロ(@sakurahiro_info)