涙なくして読めない最終章。
人生という奇跡を描く著者の新たな代表作。

Arika報告書v1アイコン竹脇正一は、定年退職の送別会の帰りに、地下鉄の中で倒れ、意識不明に陥る。同期入社の友人、妻、娘婿、幼馴染の大工の棟梁らが見舞いに訪れる中、複雑な過去を背負ってきた正一は、眠りの中で奇妙な体験をするのだった。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして…。涙なくして読めない至高の最終章。しみじみ胸に迫る著者会心の傑作。



浅田次郎
1951年東京都生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞を受賞。以降、一九九七年『鉄道員』で直木賞、二〇〇〇年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、二〇〇六年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、二〇〇八年『中原の虹』で吉川英治文学賞、二〇一〇年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、二〇一六年『帰郷』で大佛次郎賞を、それぞれ受賞。二〇一五年紫綬褒章受章、二〇一九年菊池寛賞受賞。他の著書に『蒼穹の昴』『天国までの百マイル』『大名倒産』『流人道中記』など多数。