あいつらは飢えた狼だ――
この世を地獄に変える。凶悪軍団vs復讐を期す刑事!

Arika報告書v1アイコン目をそむけたくなる冷酷な連射……。神奈川県南足柄市の山中で、敏腕女刑事らが殲滅された。急襲したのは「最後の天才極道」率いる武装犯罪組織「栄グループ」。彼らは既成暴力団幹部らも抹殺し、警察にも内通者を抱えていた。警視庁特捜隊は彼らを追うが、仲間を殺戮され、復讐を期す。死をも恐れぬ者どもの闘いの果て。類例なき警察小説の神髄。血まみれの暗黒警察小説!

「死は望むところ」というタイトルどおり、登場人物が次々と死んでゆく。神奈川県の山のなかで殺された女刑事の恋人の復讐、内通者を殺された女刑事の復讐の2つの復讐がストーリーの中心となっている。ストーリーはひねりがなくシンプルで、次々と登場人物が死んでゆくので少ししんどいですが、近年まれに見る残酷描写オンパレードの銃撃戦は、迫力は有り余るほどあり、深町ワールド全開ですね!登場人物もクールでかっこよくエンターテインメント性もあり、大藪春彦や船戸与一が好きな人にはたまらない話。こんな昭和の匂いのする物語を現代においてあえて書く著者に拍手喝采です。



深町秋生
1975年山形県生まれ。2004年『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。同作は14年『渇き。』として映画化、話題となる。11年『アウトバーン』に始まる「八神瑛子」シリーズが40万部を突破。著書に『卑怯者の流儀』『探偵は女手ひとつ』など多数。